
<収録曲>
1. Running Low
2. Out Of Here
3. Silhouette
4. All The Moments
5. Have You Ever?
6. The Silent Revelation
7. The Shadow Side
8. On Hold
9. Castaway Angels
10. Nighttime Disguise
ノルウェー出身のプログレッシヴメタルバンド、レプロスの7作目。
初期の頃は「Einar Solbarg<Vo,key>がエンペラーのIhsahnの義理の弟らしいよ」という触れ込みで知名度を少し稼いでいたそれなりに優秀なプログレバンドという印象でしたが、ここ数作で信じられないくらいのクオリティ発揮する大躍進っぷりを見せつけており、他に類を見ないハイセンスなバンドとして凄まじい輝きを放っています。
前作は彼らの最高傑作どころか、プログレ史に残る名盤と言っても過言ではない壮大な作品となっており、今作へのハードルの高さは相当のものでしたが、今作も前作に負けず劣らずの素晴らしい作品。基本的には前作のような神秘的な雰囲気を踏襲しつつも、表現力にさらに磨きのかかったEinerの独特な歌唱と、複雑なリズムの中に紡がれるしっかりしたメロディがとにかく魅力的な1枚です。
<オススメの曲>
2. Out Of Here
6. The Silent Revelation (→MV)
10. Nighttime Disguise
アルバム全体通しての完成度がとにかく高いのですが、特に#6が個人的に一番のお気に入りとなるキラーチューン。軽快なカッティングギターと不思議なリズム感の中で、シアトリカルに展開していくメロディラインと、ストリングスの醸し出す幻想的/神秘的な雰囲気がとにかく最高で、何度も何度もリピートしたくなるような曲です。
あとは#2もメロディラインがしっかりしていてとても好きな曲。くどいくらいの大仰な歌い回しが印象的で、知らず知らずのうちに引き込まれてしまいますね。
アルバムの最後を締める#10hs、これまた独特のリズム回しが印象的な曲。後半に向かってどんどん盛り上がっていく様が圧巻で、Voの感情こもりまくりな歌唱も実に劇的です。
とりあえず上記3曲が圧倒的に好き過ぎてたまらないのですが、アルバム全体を通して何度も何度も聴けてしまえるような素晴らしい作品だと思います。半年以上滞っていたブログを思わず更新したくなるくらいの素晴らしい出来なので、皆様ぜひ。
オススメ度…92点
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久々にディスクガイド系の本を買いましたが、やっぱり読んでいるとワクワクしますね。
子供も面倒を見なきゃで、まだあまりじっくり読めてはいないのですが、興味を惹くCDがずらっと並んでいてとても充実していると思います。これを見ながらまた色々とCDや音源を集めたいですね。
とりあえず、Djentガイドブックに載っていたSithu Ayeパイセンの曲がめちゃくちゃ良過ぎてめちゃくちゃハマってます。これに出会えただけでもこのディスクガイドを買った甲斐がありましたね。
Sithu Aye - Oh Shit, I'm Late for School!
Sithu Aye - Differing Paths
めちゃくちゃオタク感全開のくせに、めっちゃ爽やか…!!

<収録曲>
1. Intro
2. Checked Out
3. Brother
4. Dark Clouds
5. Heatwave
6. The Breakup
スウェーデン出身のポップ系プログレッシヴ・ハードロックバンド、A.C.T.のEP。2021年発表。
これまで5枚のフルアルバムを出してきた彼らですが、現在はEPサイズの作品を短いスパンで4作品出すという計画を打ち出しており、本作はそのEP第2弾にあたります。
プログレなのに全く長尺ではなく、とてもコンパクトにまとめたポップなサウンドが魅力的な彼らですが、本作でもそのスタイルは全く変わらず。しかもこんなにコンパクトなのにしっかりプログレしており、ちょっぴりひねくれたリズムや独特のメロディセンスを随所で披露してくれるのが相変わらず天才的です。全体的にかなり明るくカラフルに仕上げられており、聴いててハッピーな気持ちになれるような爽やかさがあるのがたまりませんね。
<オススメの曲>
2. Checked Out (→MV)
6. The Breakup
不思議なイントロ#1に続く#2がいきなりの悶絶キラーチューン。爽やかな幕開けからのテクニカルな演奏、そしてめちゃくちゃキャッチーな歌メロと、よくもまぁこんなに色んな要素をケンカさせずに詰め込めるなぁという素晴らしい楽曲になっています。複雑な感じは全くしないのに、しっかりプログレなのが本当にハイセンスですね。ハッピーな雰囲気に時折混じる北欧らしい哀愁もとても良いアクセントで最高です。
もう一つ個人的に好き過ぎるのが、アルバムの最後を締める#6。ANATHEMAあたりの持つ神秘的な雰囲気に通じるようなイントロから、A.C.T.らしいポップさも交えながら進んでいく感じがたまりません。彼らの曲にしては珍しく、8分弱という長めの曲なのですが、相変わらずキャッチーなのでさらっと聴けてしまいますね。全体的に多幸感に包まれており、温かく包み込まれるかのような空気感が素晴らしい一曲です。
とりあえず上述の2曲が群を抜いて好きなのですが、作品全体としてもとても素晴らしい出来だと思います。やっぱりEPだと物足りないなという思いは無くもないですが、短いスパンで作品を出してくれるならまぁ良いかなって感じですね。第三弾も楽しみにしています。
オススメ度…87点
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ここ最近、我が家の赤ちゃんの寝かしつけで大活躍している曲のトップ3を紹介します。
息子が嫁の実家から戻ってきてから2週間ほど、毎晩の研究の成果です。
赤ちゃんが寝付かなくて困っている世界中のパパママ達、ぜひ。
John Lennon - Imagine
はピアノのリズムが心地よいのか、マジで寝ます。
寝てる途中で唸りだしても、この曲がかかっていればまたそのまま寝ます。
やはりジョン・レノンは偉大や…!
The Carpenters - Yesterday Once More
このしっとり感とノスタルジックさが効くのでしょうか、流していると目がトロンとしてきます。
オリジナルアルバム収録のものだと、曲の終わりに車の排気音が入っているのが唯一の弱点ですね。
でも、それで起きることは今のところありません。
Bee Gees - Melody Fair
ゆったりと夢心地な雰囲気がまさに睡眠にぴったりの穏やかさ。
ビー・ジーズは他にも"Massachusetts"や"How Deep Is Your Love"もかなり活躍してくれます。
自分の赤ちゃん寝かしつけ用プレイリストにはまだ他にもたくさん曲を入れているのですが、如実に効果が感じられるのはとりあえずこの3曲ですかね。特に"Imagine"は寝かしつけの導入時にリピートかけまくって子供の眠気をブーストさせています。
ずっと同じ曲だと、寝かしつけている俺が飽きるので、今後も色々と模索してみたいですね。
というか、何もせずスッと寝てくれるのが一番理想なのですが…。。
赤ちゃんの寝かしつけに有効なメタルも模索してみたいものですが、悪影響がありそうでいまのところ試す勇気がありません。笑 バラード系ならいけそうだけど。。。
子供が嫁の実家から帰ってきて以降、マジで自分の時間という概念が一瞬で消し飛びました。
面倒を見ているか、家事をしているかで、それ以外は何もする余裕が無いですね。
でも、存在自体はめちゃくちゃ可愛くて、メロメロになりながら毎日を過ごしています。
やっぱり特に大変なのは夜の寝かしつけでしょうか。
最近は夜の面倒見るのを嫁と早番・遅番で分けるようにしていて、
22時前 嫁が授乳して1階で寝かしつける。
22時~1時
嫁は2階で就寝。1階で俺が面倒を見る(起きたら抱っこしてまた寝かしつける。マジ寝ない。)
1時過ぎ 俺がミルクあげる。
1時~4時
寝たら2階につれていき、嫁の隣に寝かせる(この時間は大抵起きない)。俺は別部屋で就寝。
4時ごろ 嫁が授乳。
4時~7時
嫁が寝かしつけ、起きたら面倒を見る(この時間帯はたまに起きる程度)
7時ごろ 嫁起床
9時ごろ 俺起床
という感じの生活をしています。
ただ、これは自分が休日の場合で、出勤だと6時前には起床なので、睡眠時間は一気に短くなりますね。
わりとショートスリーパーな方なので何とかやっていけていますが。。。
ただ、自分がいまは泊まり勤務のある職場で、4日に1度くらいの頻度で家に帰ってこないので、その間ワンオペで対応してくれている嫁もかなりの睡眠不足かと思います。
赤ちゃんのいる生活って大変ですねー。
スッと寝てくれれば、こうやってPCを触る時間とかも作れるんですが、めっちゃレアケースですね。
少しずつ子供の一回の睡眠時間が伸びてきているような気がするので、一晩中ぐっすり寝るようになることを祈るばかりです。
そして、最近の悩みは、嫁が抱っこするとニコニコなのに、自分が抱っこすると居心地の悪そうな微妙な顔をすることです。同じように抱っこしてるつもりなのに、やはり安心感が違うのでしょうか。母は偉大ですね。
早くもっとパパにも懐いてもらって、たくさん甘えてもらいたいものです。
もうてんやわんやで大変ですね。ついさっき寝かせたと思ったら、すぐにぐずりだしたりして、しばらくはとても自分の時間を捻出できそうにありません。
でも、子供はめっちゃ可愛いです。
赤ちゃんにはクラシックを聴かせると良いらしいので、とりあえずイングヴェイ等で代用しつつ、子育て頑張りたいと思います。
このままだとブログの更新は激減しそうですが、隙を見て更新出来たら良いな。
そもそも音楽を聴く時間すら作れなさそうですが…!

<収録曲>
1. Gonna Let You Go
2. What Can Be Done
3. Believing
4. Calling All Stations
5. Kaylee
6. The Devil Never Cries
7. Shivering Hands
8. Finally
9. Through The Fire
10. How Does It Feel
11. Fall
ノルウェー出身のメロディアスハードロックバンド、ストーンフラワーの3作目。2020年発表。
いわゆるAORに括られそうなポップで耳馴染みの良いメロディアスハードをやっており、郷愁を誘う80年代っぽい雰囲気と、ごく欧らしい絶妙な哀愁が素敵な作品となっています。1作目が2003年、2作目が2014年で、メンバーの脱退に見舞われながら細々とかろうじて活動を続けているようなバンドなのですが、楽曲の方は素晴らしいものばかりですね。ちなみに本作はオリジナルメンバー2名に、新メンバー2名が加わった編成になっているほか、複数のゲストを迎え入れて製作されているようです。私が知っている名前だと、DA VINCIのGunnar Westlie (Gt)なんかがゲスト参加しているみたいですね。
<オススメの曲>
1. Gonna Let You Go (→MV)
2. What Can Be Done (→MV)
6. The Devil Never Cries
8. Finally
10. How Does It Feel
個人的に好き過ぎてたまらないのが、冒頭を飾る#1。ノスタルジックすぎる雰囲気と、キャッチーかつ哀愁たっぷりのメロディが本当にたまりません。イントロのKeyが、FF8のBGMに使われてそうなタイプの音なのがめちゃくちゃツボでした。
続く#2はカラッとした雰囲気のゆったりとした曲。シンプルながらもメロディがしっかりしていて、哀愁の中にもぬくもりを感じるような曲ですね。
他には#6、#8、#10あたりも情感たっぷりでめっちゃ好きです。
とりあえず#1が群を抜いて好きなのですが、アルバム全体を通してみても非常にクオリティの高いメロハ-/AOR作品だと思います。年食ったせいか、最近こういうメロハ-系が昔よりもますます好きになってきているのですが、色々聞いている中でもわりと秀でている方かと。落ち着いた大人の魅力あふれるメロハ-を聴きたい方はぜひ。
オススメ度…86点
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<収録曲>
1. Into the Darkness
2. Black Star
3. Dark Eclipse
4. Without Fear
5. Away from Heaven
6. Not the Same
7. The Edge
8. Flying over You
9. Lord Without Soul
10. Renaissance
元ラプソディ・オブ・ファイアで、現在はアングラにも所属しているFabio Lione (Vo)の率いるシンフォニックメタルバンド、エターナル・アイドルの2作目。2020年発表。
前作発表後に女性VoのGiorgia ColleluoriとドラムのCamillo Colleluoriが脱退し、新しくSERENADEというバンドでも活動するClaudia Duronioと、RAINTIMEのEnrico Fabris (Dr)が加入したようです。
女性Voの交代は正直そこまで問題ではないのですが、肝心の楽曲の方がなんとも微妙。前作よりもミドルテンポの曲が増えた上に、歌メロにあまり魅力が無く、全体的に起伏に乏しい退屈な作品になっているような気がします。Fabio の歌唱がどんなに上手くても、曲に魅力が無ければ価値は半減以下ですね…。
<オススメの曲>
1. Into the Darkness (→MV)
2. Black Star (→MV)
10. Renaissance
強いてオススメを挙げるなら#2かな。歌が上手いです。
あとは#1も女性Voとのコンビネーションが悪くない感じ。
10分近くにわたる大曲の#10は、所々のメロディは悪くないので、もっとコンパクトにしてくれれば良かったのになという気がします。
ということで、よほどのFabio Lione大好きマンじゃなければあんまり楽しめるような作品じゃない気がしますね。盛り上がりどころがほとんどないので、再生しても知らない間にアルバムが通しで終わっている感じです。歌は上手いし、耳障りは悪くないので、BGMにどうぞ。
オススメ度…71点
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<収録曲>
1. Drilled to Kill
2. Don't Die On Me Now
3. Knight of the Dead
4. After the Rain
5. Devil's Daughter
6. Sail the Darkness
7. The Queen of Thorns and Roses
8. Come On Over
9. Sangria Morte
10. In Search of the Peace of Mind
神と呼ばれたギタリスト、Michael Schenkerの率いるマイケル・シェンカー・グループの作品。2021年発表。
2008年以来の久々のMSG名義の作品で、Michael Schenkerの音楽活動開始50周年、MSGの40周年を記念する作品だそうです。色んな名義で作品を出しているのでわからなくなってきますし、数えることにもはや意味は無いのでしょうが、MSGとしては12作目くらいのスタジオアルバムになのかな。カバーアルバムをカウントするかどうかなどで変わってきそうですが…。
本作の固定メンバーはBarry Sparks (Ba)のみで、それ以外は全てゲストというスタイルになっており、下記のメンバーが参加しているようです。面倒なので所属バンドなどは書きませんが、名前を見ただけでもわかるくらいのそうそうたるメンツですね。
Ronnie Romero (Vo)
Ralf Scheepers (Vo)
Joe Lynn Turner (Vo)
Michael Voss (Vo)
Gary Barden (Vo)
Robin McAuley (Vo)
Doogie White (Vo)
Steve Man (Gt, Key)
Derek Sherinian (Key)
Bodo Schopf (Dr)
Simon Phillips (Dr)
Brian Tichy (Dr)
音楽性の方はかなりストレートなメタルをやっており、新規性は全くないのですが、歌メロがかなり充実しているという印象。それらの楽曲を有名ボーカリストたちが力強く歌い上げてくれるので、個人的には思った以上に楽しむことが出来ました。もちろん、Michael Schenkerの煽情的なギタープレイも至る所に配されており、神の技巧を十分に楽しむことも出来ます。
<オススメの曲>
1. Drilled to Kill (→MV)
4. After the Rain (→MV)
6. Sail the Darkness (→MV)
7. The Queen of Thorns and Roses
9. Sangria Morte
10. In Search of the Peace of Mind (→MV)
冒頭の#1はめっちゃ正統派な疾走曲。Ralf Scheepersの力強い歌声もぴったりで、個人的にめちゃくちゃツボな一曲でした。サビメロに漂うヒロイックな哀愁がたまりませんね。ギタープレイもかなり素晴らしいのですが、レインボーのRitchie Blackmoreが弾きそうなフレーズ連発でちょっと新鮮な気がします。
#4はもの悲しい雰囲気のバラード。曲の雰囲気も、Michael Vossのしんみりする歌い方も、それぞれとても良いですね。ここでのMichael SchenkerのギターはSCORPIONSの頃のような雰囲気があり、なんだかノスタルジックな気持ちになれます。
#6は、Ronnie Romeroが歌っていることも手伝ってか、かなりHoly Diverの頃のDIOっぽい曲。まぁリズムとリフの雰囲気が似ているだけではあるんですが、力強くてとてもカッコいいですね。
淡々としつつも哀愁が漂いまくる#7が、個人的にもう一つの超お気に入り曲。歌メロもギタープレイもとても渋い感じで、個人的に琴線に触れまくりでした。
#9はJoe Lynn Turnerの歌う曲で、これまた哀メロが良い感じ。#7とはまた違った雰囲気の哀愁で、なんか枯れた雰囲気が良い感じです。
#10はSCORPIONS時代の曲のリメイク。そもそもこの曲自体はまぁ悪くないかなって曲なんですが、それを色んなボーカリスト達が順々に歌い上げていく様子は特別感があって良いですね。
Michael Schenkerの作品はたくさんあるので、全てを追えているわけではないのですが、私が今までに聴いてきた彼の作品の中ではかなり上位に入るような充実具合でした。音楽活動50周年の集大成はやはり伊達じゃないですね。彼ももう66歳になるはずですが、普通に最近のメタルらしい若い感性も感じられるので、回顧メタラーだけでなく、最近のメタラーにもオススメできる作品だと思います。
オススメ度…87点
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<収録曲>
1 The Sky Pirates
2. カルミア
3. Draw you dagger
4. Dancing in the moonlight
5. Battle against justice
6. Prisoners
7. Father
8. 処断の刻
9. Child of memories
女性メンバーのみで構成された国産スチームパンク・メタルバンド、フェイト・ギアの4作目。2021年発表。
リーダーであるMina隊長 (Gt)は、かつてガールズメタルバンドのDESTROSEでもリーダーを務めていたギタリスト。DESTROSEの活動休止後に結成されたこのバンドは、スチームパンクの世界観を前面に押し出したバンドとなっており、ルックスやコンセプトも機械や飛行船といったイメージでがっつり固めています。本作も実在した女海賊の「アンとメアリ」をテーマにしているそうで、確かになんかストーリー性が強そうな感じがしますね。音楽性の方はわりとオーソドックスなメタルをやっており、曲によってメロパワ風だったり、正統派メタル風だったり、シンフォニックメタル風だったりという感じです。
ちなみに、かなりメンバーの出入りの多いこのバンドですが、本作ではMina隊長の他、NICO (Vo)、Erica (Ba)、Haruka (Dr)、Yuri (Key)という布陣になっており、さらにゲストVoが数名とヴァイオリンとしてUNLUCKY MORPHEUSのJillが参加しているようです。ゲストVoはRami(#4)、大山まき(#3、#8)、NANA(#1、#2、#5、#6、#9)というシンガー達で、それぞれタイプが違って面白いですね。
<オススメの曲>
1 The Sky Pirates (→MV)
2. カルミア
4. Dancing in the moonlight
8. 処断の刻
冒頭を飾る#1は、とてもシアトリカルで大仰な曲。リフはヘヴィながら、シンフォニックサウンドも満載で、かなり派手派手な感じがしますね。MVを見たときはVoのドヤ顔にイラッとしてしまったのですが、楽曲だけ聴くと悪くないです。
続く#2はエピカル&ヒロイックなメロディが素晴らしい疾走メロパワチューン。「カルーミアー⤴」というサビの歌メロがめちゃくちゃ印象的で、かなり気に入ってしまいました。Voの雰囲気がちょっとアニソンっぽいですが、そのアニソンっぽい爽やかさが結構クセになります。
#4もこれまたメロパワチックな曲。全体としてはわりと凡なのですが、ハイトーンで儚げに歌われるサビのメロディが妙にツボってしまった1曲です。
#8は他の曲よりもパワフルな感じの疾走メロパワ。個人的にはサビよりもサビ前の歌メロが特に好きで、歌謡曲的なクサさがたまりません。後半のサビ連発するところも良いですね。
このバンド、オフィシャルHPに「女性版AVANTASIAやSound Horizonと喩えられ~」との説明があり、「それはちょっと自己評価高すぎませんかね…」という感じがしていたのですが、本作の出来が思った以上に良くてなんか悔しかったです。他の作品を聴いた時は「まぁ悪くないかな」って感じだったのに、一気に良くなりましたね。アニソンっぽい雰囲気のメタルが好きな方は楽しめるのではないでしょうか。
オススメ度…88点
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<収録曲>
1. Rings Of Saturn
2. The Uninvited
3. Rise
4. Paradigm Of Deceit
5. All For You
6. Untamed
7. Condemned
8. Bed Of Nails
9. Washed Away
10. Tempest
11. Don't Say Goodbye
デンマーク出身のメタルバンド、ディフェクトの3作目。2020年発表。
プログレのようにテクニカルな瞬間がありつつも、モダンでゴリゴリのリフでアグレッシヴに突き進んだりもし、しかも楽曲自体はかなりキャッチーなメロディックさを持ち合わせているということで、どんなジャンルで括るのかがとても難しい音楽性のバンドです。前作と比べてハードロック的な側面も強く出るようになっており、メロディアスハードに括れてしまいそうな雰囲気も増しているので、ますます何でもアリな感じになっていますね。ただ、楽曲ごとにバラバラの方向性を向いているというわけでは決してなく、彼ら独自のサウンドとしてしっかり一つの作品に整合されています。
<オススメの曲>
1. Rings Of Saturn
2. The Uninvited
3. Rise (→MV)
5. All For You (→MV)
10. Tempest
冒頭の#1はアコースティックギターの音色で幕を開けるハードロック感の強い曲。NICKELBACKとかSHINEDOWNあたりを彷彿とさせる雰囲気があってとても良いです。
#2はグルーヴィでザクザクのリフがとても印象的ですが、サビはやっぱりメロハー的な感じ。FIVE FINGER DEATH PUNCHばりのモダンなメタルさが聴いていて気持ちいいですね。高速で弾きまくるギターソロもかなりの聴きどころです。
#3はストレートなリフとメロディが魅力的な曲。軽快なリズムに乗せた力強いサウンドと歌唱が良い感じですね。
#5は反復されるリフがめちゃくちゃカッコいい曲で、ちょっぴりSYNPHONY Xあたりを思い出したりしました。サビはかなりキャッチーで、音はゴリゴリにメタルですが、曲として受ける印象はとてもポップですね。これまたギターソロが圧巻で聴き惚れてしまいますね。
個人的に一番好きな曲は、アルバムの終盤に配された#10。Djentのようなモダンかつグルーヴィなリフがめちゃくちゃカッコいいパートと、がっつりメロディアスハードな哀愁パートとの複合したカッコよさに完全にノックアウトされました。
この作品、前述の通りどんなジャンルに括るかが難しいサウンドなので、レビューサイトやCDショップの説明文にもオススメの仕方にかなり振れ幅があって、「○○が好きな人にオススメ!」みたいな例えにバラつきがあるんですよね。「METALLICAを手掛けたプロデューサーに見出された」というオススメのされ方をわりとよく見ますが、METALLICAのサウンドとは全然違うんだよなぁという感じ。個人的にはグルーヴィなリフのモダンメタルが好きな人や、メロハー好きにオススメをしておきたいですね。
オススメ度…88点
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<収録曲>
1. Venomous
2. Guided By Evil
3. People Of The Abyss
4. Perpetual Chaos
5. Until The Very End
6. Genocidal Command
7. Kings Of Domination
8. Time To Fight
9. Godless Prisoner
10. Blood Eagle
11. Rebel Soul
12. Pursued By Judgement
13. Under Ruins
ブラジル出身のスラッシュメタルバンド、ネルヴォサの4作目。2021年発表。
Prika Amaral (Gt)以外のメンバーが全員脱退してしまい、オリジナルメンバーは1人だけとなってしまいましたが、Mia Wallace (Ba)、Eleni Nota (Dr)、Diva Satanica (Vo)という3名のメンバーを加えて本作の発表へと無事に漕ぎつけました。なお、メンバーが全員女性というのがこのバンドの特徴の一つでしたが、新しいメンバーも全員女性となっております。女性のみのバンドとは思えないアグレッシヴさはこれまで通りで、むしろさらに増しているんじゃないかというほどですね。Diva Satanicaという、いかにもな名前を名乗る新Voの迫力もなかなかのもので、デスヴォイスに近いタイプのがなり声を力強く響かせてくれています。
<オススメの曲>
1. Venomous
2. Guided By Evil (→MV)
6. Genocidal Command
8. Time To Fight
11. Rebel Soul
スッタンスッタンというドラムとザクザクの高速リフが印象的な#2が個人的には一番のお気に入りかな。リフが意外とメロディアスなところもとても好きです。
Flotsam And JetsamのErik AK (Vo)の参加する#11も、ザクザクながらメロディアスなリフが良い感じの曲でかなりのお気に入り。
他にもツーバスの響きがとても心地よい#1や、DESTRUCTIONのSchmier (Vo)を迎え入れた#6、圧倒的な疾走感が魅力的な#7あたりが特に好きかな。
ブラジル出身のバンドでメンバーが女性というのはかなりレアな気がしますが、アグレッシヴさと実力を兼ね備えた素晴らしい作品なので、興味があればぜひ。
オススメ度…83点
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<収録曲>
1. The Absurd Circus
2. Live Today
3. One More Last Chance
4. As Long As It Lasts
5. Den Of Snakes
6. Word's Minefield
7. The Unexpected
8. Dancing With Tears In My Eyes
9. Sleepwalker
10. A Reason To Survive
11. Finally Free
イタリア出身のメロディックパワーメタルバンド、ラビリンスの9作目。2021年発表。
イタリアのメタル黎明期から活躍しているバンドで、かつてはRHAPSODY OF FIREと並んで「イタリアのLとR」と呼ばれたりもしていましたが、いつの間にかRHAPSODY OF FIREの方が突き抜けて有名になってしまったような気がします。ただ、ラビリンスもなんだかんだ地道にずっと活動を続けてきており、派手さはないものの堅実な作品のリリースを重ねてきているという印象。中心人物のOlaf Thorsen (Gt)が抜けていた時期もありましたが、前々作で復帰を果たしてからは順調に活動を続けています。
本作でもメロディ重視のオーソドックスなメロパワをやっており、ベテランならではの安定した風格を放っているという印象。Olaf Thorsen (Gt)のギタープレイはもちろんのこと、Roberto Tiranti (Vo)の歌唱もとても冴えわたっており、聴いていてとても爽快な気分になれます。
<オススメの曲>
1. The Absurd Circus
2. Live Today
5. Den Of Snakes
7. The Unexpected
11. Finally Free
冒頭のタイトル曲#1は、ピロピロとしたKeyを絡めたイントロが印象的な疾走曲。かなりアグレッシヴに疾走していき、途中でテンポを落としたあとのドラマティックな盛り上がりも良い感じです。疾走ギターソロとKeyソロがたまりませんね。
続く#2もドタバタとしたツーバスに導かれる勢いのある疾走曲。ザクザクとしたリフで猪突猛進に突き進みながらも、サビメロの盛り上がりがとても魅力的です。
#5はとてもドラマティックな雰囲気を持ったメロディックメタルチューン。疾走こそ控えめなものの、メロディアスなギタープレイとしっかりした歌メロがとても素晴らしい曲です。
#7はドラムソロから幕を開ける疾走メロパワチューン。ドタバタと叩かれるドラムが終始印象的ですが、メロディもしっかりしていて良いですね。終盤の弾きまくりギターソロもさすがの流麗さです。
アルバムを締める#1も、しっかりと盛り上げてくれるタイプの安定した曲。オーソドックスなメタルの魅力がしっかり詰まっていますね。
ラビリンスの作品って、突き抜けたキラーチューンが無いせいでどうしても地味になりがちなんですが、平均的にレベルは高いんですよね。本作もまさにそんな感じで、それなりに良い曲がたくさん並んでいるという作品でした。さらっと聞き流すにはちょうど良い作品かと思います。
オススメ度…81点
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