EAGLE FLY FREE
ヘヴィメタル・ハードロック系を中心に、CDのレビューというか紹介をやっています。ただの自己満足の感想文。軽い日記的な事も。
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ALCEST 「SHELTER」
ALCEST 「SHELTER」

alcest shelter

<収録曲>
1. Wings
2. Opale
3. La Nuit Marche Avec Moi
4. Voix Sereines
5. L'Eveil Des Muses
6. Shelter
7. Away
8. Délivrance
9. Into The Waves


フランス産ポストブラックメタル/シューゲイザーメタルバンド、アルセの4作目。2014年発表。

最近はポストブラックメタルバンドがわりと多いですが、それらの感想を書こうとしたらとりあえず比較対象としてアルセが出てきてしまうってくらい、この界隈での代表格的存在です。

思わず「う、美しい…」と溜め息が漏れてしまうような、崇高な美しさを包括したサウンドになっており、もはやブラックメタルという単語を出すこと自体に抵抗を感じてしまうような美しいサウンド。初期はまだシャリシャリとしたリフなどにブラックメタルの名残が見受けられ、「ああ、確かにポストブラックだな」という部分もあったのですが、この作品ではもはやその名残すら感じられません。
初期が「枯れ果てた大地に生命の息吹を吹き込んだようなサウンド」って感じだとしたら、今作はもはや「新しい生命が誕生して枯野が再生したようなサウンド」って感じかな。
アコースティックなサウンドがとても綺麗で、ノスタルジックで寂しげなメロディがとにかく綺麗で、そこにのっかる穏やかなクリーンヴォイスがめちゃくちゃ儚いです。

2分弱の神々しいイントロ#1に続く#2が、いきなりこの作品のハイライト。なんというノスタルジックなサウンド!なんという幻想的な世界観!と、思わずうっとりしてしまうようなシューゲイザーサウンドとなっています。
#3はとても物悲しいアコースティックサウンドに心をもって行かれる切ない曲。体の内側から哀しみがじわじわと広がっていくような感覚がたまりません。
音数の少ない#4は、虚無感の漂う静かな曲。心に隙間にスッと入ってくるような儚い曲です。
ゆったり淡々とした#6とか、いかにもシューゲイザーな美麗タイトル曲の#7とか、ニール・ハルステッドをリードボーカルに据えた#8あたりも周りに負けず落とさず良い曲。
最後を締める#8は10分超の大曲ですが、聴だけで心が洗われるような物静かな世界観が最高です。

とりあえずポストブラックすら脱却してしまったポストポストブラックみたいなサウンドですが、その質の高さは相変わらずピカイチで、この手のジャンルの旗印的存在としてのポテンシャルを存分に見せつけてくれるような作品でした。ノスタルジックな気分に浸りたい方はぜひ。

<オススメの曲>
2. Opale

オススメ度…89点

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テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

MELANKOLI 「WIND」
MELANKOLI 「WIND」

Melankoli Wind

<収録曲>
1. Wind
2. Embrace of Winter
3. Coma
4. Through the Shining Stars
5. Aura de Mort


ロシア出身のアンビエント系ブラックメタルバンド、メランコリの1作目。
2012年発表。

名前の通りの物憂げなサウンドで、ジャケの通り冷たげな雰囲気が全開となっております。

アルバム冒頭の#1から20分弱の大曲なのですが、このバンドの魅力が凝縮された一曲。COLDWORLDを彷彿とさせるような寒々しい雰囲気に、ETERNAL TEARS OF SORROWのような美しいピアノが絡み、MY DYING BRIDEのような鬱々とした呟きがのっかると共に、BURZUMのような悲痛な叫びがこだまします。薄らとしたトレモロリフがいい具合に雰囲気を出していますが、どちらかといえばKeyやピアノの音色の方がメイン。美しいサウンドがとにかく涙を誘います。
#2もイントロのKeyが美しく幻想的。Voはほとんど入っていませんが、このポロポロとしたKeyの音色だけで大満足なくらい美しい。
#3は逆にトレモロリフの方が目立つ曲。目立つといっても元々が薄らとしたサウンドなんだけどさ。
#4はもはやメタル要素皆無のアンビエント曲。ジャケの雰囲気をそのまま音にしたような負二期です。
#5はカバー曲らしいのですが、原曲を知らないので何とも言えない。ただ、雰囲気的にはこの作品にぴったりな感じで、オリジナル曲だと言われてもわからないレベルです。

とにかく幻想的な部分に特化したアンビエントブラックで、クオリティとしては非常に高いので、その手のサウンドが好きな方は是非。

<オススメの曲>
1. Wind

オススメ度…83点

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テーマ:アルバムレヴュー - ジャンル:音楽

FORTERESSE 「LES HIVERS DE NOTRE EPOQUE」
FORTERESSE
「LES HIVERS DE NOTRE EPOQUE」


Forteresse Les Hivers De Notre Epoque

<収録曲>
1. En Quete Du Souvenir
2. Ancienne Voir
3. Veille D'Espair Aube Funeste
4. Tenebres
5. Les Corbeaux
6. Fils De Patriotes Du Renaubeau
7. Deluge Blanc


カナダ出身のプリミティブ・ブラックメタルバンドFORTERESSEの2作目。2008年発表。

前作ではしっかりとしたチリチリ系のトレモロリフで邪悪に疾走するタイプのプリブラをやっていたのですが、今作ではかなり幻想的でふわっとした仕上がりになっており、アンビエント色が増しているという印象です。トレモロリフがかなり輪郭のぼやけたものになっており、そのぶん物哀しさが大幅アップ。寒々しく陰鬱な世界観は悪くはないんだけど、個人的には前作の路線の方がお気に入りかな。

冒頭の#1は不穏なKeyが響き渡るアンビエント曲。いきなりこの曲が流れてくると、前作を聴いていた人は「路線変えすぎだろw」とビビるかもしれませんが、他の曲はここまで徹底したアンビエントではないのでご安心を。
ということで続く#2はしっかりとブラックメタルらしさも残されている寒々しい曲。ゆったりとして輪郭のぼやけたリフをバックに、邪悪な呻き声が響き渡ります。リフは終始ゆったりですが、途中から入るブラストが加わってくるので、体感速度はちょっとだけ上がります。まぁそれでも遅いけど。
#3は繋ぎの1分程度の曲で、そのあとの#4#5もほぼ#2と同じような展開を見せる曲。悪くはないけどちょっと飽きる…かな?
さらに繋ぎの#6を挟んで最後に控える#7はわりと前作に近いタイプのプリブラチューン。うっすらとしたメロディをトレモロが儚く紡ぎあげ、邪悪に疾走していきます。

寒々しいブラックは好みなのですが、曲が少なくて一曲が長いくせに、それぞれの曲が似たり寄ったりなのがとても惜しい作品だと思いました。あとは前作と路線がだいぶ違って、しかも前作が良かっただけにギャップにちょっと苦しむ作品かと。

<オススメの曲>
7. Deluge Blanc

オススメ度…75点

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テーマ:アルバムレヴュー - ジャンル:音楽

BURZUM 「Sôl Austan, Mâni Vestan」
BURZUM
「Sôl Austan, Mâni Vestan」


BURZUM Sôl Austan, Mâni Vestan

<収録曲>
1. Sôl austan
2. Rûnar munt þû finna
3. Sôlarrâs
4. Haugaeldr
5. Feðrahellir
6. Sôlarguði
7. Ganga at sôlu
8. Hîð
9. Heljarmyrkr
10. Mâni vestan
11. Sôlbjörg


カウント・グリシュナックことヴァーグ・ヴァイカーネスによる、ノルウェー出身の一人ブラックメタルバンド、バーズムの10作目。2013年発表。早いもので、ヴァーグが出所した後では5枚目となります。
今作はなんと久々のアンビエント路線で、ブラックメタル要素は皆無。暗い洞窟の中を彷徨い歩くかのような神秘的な世界観に包まれ、Keyを中心とした少ない音数で奇妙な空間を創り出しています。「これは!」という曲があるわけではないので、デトックスしたい時とかに心を無にして淡々と聞き続けると気持ちよくなれるんじゃないかな!

<オススメの曲>
1. Sôl austan

どれも似たような感じなので特に大差はないのではないかと。

オススメ度…65点

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テーマ:アルバムレヴュー - ジャンル:音楽

BURZUM 「UMSKIPTAR」
BURZUM 「UMSKIPTAR」

Burzum Umskiptar

ノルウェーブラックメタル界の闇を語る上で欠かせない存在であるカウント・グリシュナックことヴァーグ・ヴァイカーネスによる独りブラックメタルプロジェクト、ブルズムの9作目。2012年発表。仮出所してからコンスタントにアルバムを出し続けている彼ですが、今作も前作までの流れを引き継ぐ陰気で内向的な雰囲気漂う作品となっています。ただ、前作よりはメタル要素が減退し、アンビエント路線へと近づいて行ったという印象。いつも通りの反復されるノイジーなギターは健在なのですが、それほど聞き苦しいというわけでもなく、むしろシューゲイザーのような心地よさすら感じさせるような触感となっています。Voも苦しそうな呻き声をあげてはいるものの、初期にあったような病的なまでのキチガイ性は一切排除され、ノーマルヴォイスでぼそぼそと語っているパートもかなりの割合を占めています。この作品の前に初期曲の再録盤が出てることもありますし、初期のようなキチガイブラックを期待していた人には物足りないという印象になってしまうのでしょうが、個人的にはザラザラとしたリフが反復される不気味さと、アンビエント的な心地よさが良い具合にマッチしていて意外と嫌いな作品ではありませんでした。

<収録曲>
1. Blóðstokkinn
2. Jóln
3. Alfadanz
4. Hit Helga Tré
5. Æra
6. Heiðr
7. Valgaldr
8. Galgviðr
9. Surtr Sunnan
10. Gullaldr
11. Níðhöggr


<オススメの曲>
2. Jóln
3. Alfadanz
7. Valgaldr
10. Gullaldr

怪しい語りのイントロ#1に続く#2は、わりと初期に通じる部分も感じさせるようなザラついたプリミティブブラック。鬱々とした内向的な雰囲気にはどこか引き込まれてしまうような闇の魅力を感じます。ただ、この曲ですら歌い方は比較的おとなしいという印象で、この曲を気に入らなければこのアルバムは厳しいのかなとも思います。
♯3は美しすぎるイントロのピアノにハッとさせられる曲。その後はブラックメタルらしいノイズ性をちょっぴり纏っていきますが、発するオーラはとても神秘的で美しく、そして儚いです。
#7は勇壮さと哀しみが織り交ざったような不思議な感覚にとらわれる曲。ノイジーなリフがゾクゾクするようなメロディをゆったりと紡ぎ出し、語りに近いようなノーマルヴォイスが不気味に闇の深淵へといざなってくれるかのように迫ってきます。
#10はもはや語りがメインなんじゃないかというほどの音数の少なさ。ただ、この音数の少なさが逆に不気味で、しかも何故か聴く者を惹きつけるような不思議な魅力を纏っています。

オススメ度…83点

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テーマ:日記 - ジャンル:日記

XASTHUR 「PORTAL OF SORROW」
XASTHUR 「PORTAL OF SORROW」

Xasthur Portal Of Sorrow

Maleficによる米国出身の独り鬱ブラックメタルバンド、ザスターの8作目。2010年発表。Malefic自身の立ち上げたレーベルの初リリース作品であると同時に、ザスターのラストアルバムとなった作品です。尖ったノイジーなリフが完全に鳴りを潜め、角の取れたまろやかなサウンドへと変化。アンビエント的な要素が強くなり、幻想的で儚いサウンドが全面に押し出されています。ただ、不気味で鬱々とした世界観はいつも通りで、幻想的なサウンドと融合することによって病的さや狂気っぷりは相変わらずそのまま。精神的に追い詰められるような、聴いていてとても不安になる恐怖感はやはりさすがのものです。サウンドの方はずいぶんと神々しく、そして美しくなりましたが、そこにのっかるMaleficの籠った呻き声は安定の凄惨さ。女性Voの不気味なコーラスが取り入れられるなどの変化もありますが、このアンビエントチックなサウンドの中ではとても効果的に働いていると思います。

<収録曲>
1. Portal of Sorrow
2. Broken Glass Christening
3. Shrine of Failure
4. Stream of Subconsciousness
5. Karma / Death
6. Horizon of Plastic Caskets
7. Mesmerized by Misery
8. This Abyss Holds the Mirror
9. Mourning Tomorrow
10. Miscarriage of the Soul
11. Obeyer's of their own Deaths
12. Released from this Earth
13. The Darkest Light
14. Hiver de Glace


<オススメの曲>
1. Portal of Sorrow
2. Broken Glass Christening
3. Shrine of Failure
7. Mesmerized by Misery
8. This Abyss Holds the Mirror
13. The Darkest Light

とりあえず冒頭の#1から、「何これ…、美しい!?」とばかりにサウンドの変化に驚かされる。アコースティックなサウンドで幕を開け、空間的なKeyに優しく包まれるという、再生するCDを間違えたかと思うほどの美しさ。ただ、メロディラインはどこか病んでおり、聴いていると精神を圧迫されます。この曲ではMaleficの絶叫も出てこなく、女性の儚いコーラスがメインなので、なんだか暗黒プログレといった感じの趣きがあります。
そして続く#2からが本領発揮。淡々としたドラムや不気味なリフが幻想的なKeyに包まれながら登場し、後ろの方でMaleficが呻くという、今までのザスターらしさがようやく顔を出すようになります。ピアノやKeyなどでかなり美しい感じにはなっていますが、やはり発する雰囲気は狂気そのもの。なんという鬱々としたオーラ…。おそろしや。
♯3は沈み込むような圧倒的暗さがとても素敵。低音域でズブズブと沈んでいくベースとギターの絡みがたまりません。
#7は比較的ノイジーなリフを堪能できる曲。ただ、そのリフが凄まじくメランコリックで、そしてロマンティックです。アンバランスな感じが狂気的で良い。
#8は、コンパクトな曲が並ぶ今作の中では比較的長めな7分ちょいの曲。美しくも不気味なコーラスでスタートし、ゆったりのっそりとしたスローなリフが奏でられていく瞬間がとりあえずめちゃくちゃツボ。まるで葬式のような陰鬱な空気が漂い、重苦しい雰囲気で展開していきます。オルガンのような音色がとても印象的で、めっちゃ遅いのに妙に聴き入ってしまうのが不思議。儚いコーラスに絡む邪悪としか言いようのない超低音の呻き声もたまりません。これぞ鬱メタルの真骨頂と言える曲。
#13は籠ったリフと呻き声で淡々と進む、わりと今までのザスターに通じるような曲。途中でテンポダウンした瞬間の得体のしれぬ不気味さが良い。

オススメ度…90点

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BURZUM 「FILOSOFEM」
BURZUM 「FILOSOFEM」

Burzum Filosofem

ノルウェー出身のカウント・グリシュナックによる独りプリミティブブラックメタルバンド、バーズムの4作目。1996年発表。この作品がリリースされたのは彼が投獄された後のことですが、レコーディング自体はメイヘムユーロニモスを刺殺する前となっています。チリチリとして耳をつんざくような反復リフがひたすらノイジーに奏でられ、そこに怪しいシンセサウンドが幻想的に絡むという、ひたすら鬱なブラックメタルをやっています。陰鬱で不安を煽るようなリフが執拗に繰り返されるのですが、そのリフの一つ一つがとてつもなくカッコ良く、中毒性が抜群。徐々に脳が侵食されて精神が侵されていき、どこか別の世界へとトリップすることが出来そうです。Voも絶望と憎しみに満ちていて、呪い殺されそうな絶叫が非常に邪悪。この後、BURZUMはどんどんとアンビエント作品へと傾倒することになるのですが、その段階への布石はこのアルバムでもかなり顔を覗かせており、シンセによるアンビエント要素が至る所に顔を出していて、鬱要素の増幅に多大な貢献をしています。聴いてると気分が限界まで沈む、鬱ブラック界の超名盤。

<収録曲>
1. Dunkelheit
2. Jesus' Tod
3. Erblicket die Tochter des Firmaments
4. Gebrechlichkeit I
5. Rundgang um die transzendentale Sasle der Singularitat
6. Gebrechlichkeit II


<オススメの曲>
1. Dunkelheit
2. Jesus' Tod
3. Erblicket die Tochter des Firmaments

#1はじわじわと不安を煽りまくるノイジーなリフが淡々と繰り返され、そこにシンセの絡む超絶鬱チューン。綺麗なシンセがゆったりと幻想的に響くのですが、この圧倒的鬱リフをバックに奏でられると、逆になんとも不気味な響きに感じます。Voの叫びも病的で素晴らしい。
続く#2はさらにノイジーなリフが響き渡る曲。耳触りで不快になるようなリフが知らない間に心地よく感じられ、ズルズルと暗黒世界へと引きずり込まれていきます。ドラムが入ってきてからは独特の黒いグルーヴ感があり、それをともなって反復され続ける邪悪なリフが鳥肌レベルでカッコ良い。
#3は這いずり回るようなリフが繰り返される曲で、鬱々とした空気がとても素敵です。
後半3曲はアンビエント色がより強くなっており、不気味なSEなどがふんだんに使われた曲。#5なんかは25分を超える長尺な曲で、ひたすら不気味な暗黒アンビエント絵巻となっています。

オススメ度…94点

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NARGAROTH 「SPECTRAL VISIONS OF MENTAL WARFARE」
NARGAROTH「SPECTRAL VISIONS OF MENTAL WARFARE」

Nargaroth Spectral Visions Of Mental Warfare

ドイツ出身のプリミティブ・ブラックメタルバンド、NARGAROTHの7作目。2011年発表。本体ならばノイジーで荒涼としたトレモロリフが特徴の邪悪なブラックメタルだったのですが、なんと今作ではエレクトロサウンドたっぷりのアンビエント音楽に変貌しています。冷たい空気や鬱っぽい雰囲気は確かに漂っているのですが、いかんせんメタルパートがほぼ皆無で、終始ミョンミョンとアトモスフェリックな電子音&雨や風のSEが響き渡っているだけなので、今までのNARGAROTHを求めていた人にとっては完全に「????」状態。買ってきたCDを間違えたんじゃないかと疑わざるを得ないでしょう。カウント・グリシュナック収監時代のBURZUMみたいなのをやりたかったのかな…。

<収録曲>
1. Odin’s weeping for Jordh
2. An indifferent Cold in the Womb of Eve
3. Diving among the Daughters of the Sea
4. Odin’s weeping for Jordh - Part II
5. Journey through my Cosmic Cells (The Negation of God)
6. A Whisper underneath the Bark of old Trees
7. Spectral Visions of Mental Warfare
8. March of the Tyrants


<オススメの曲>
2. An indifferent Cold in the Womb of Eve

#2はブラックメタル要素がかなり残っており、邪悪なが鳴り声も良い感じに入ってる曲。適度にアンビエントな鬱メタルです。アルバム全部このくらいのアンビエントさだったら普通に気に入ってたかもなぁ。BURZUMの「Filosofem」みたいな感じ。

オススメ度…71点

次回作を聴くのが恐い。

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SUNN O))) 「BLACK ONE」
SUNN O)))「BLACK ONE」

Sunn O))) Black One

米国出身の暗黒ドローン・アンビエント系ドゥームメタルバンド、サンの5作目。2005年発表。"O)))"の部分は音響の文字化だから発音しないんだってさ。ぐおおおおおんというゆっくりとした重低音が音の塊となって迫ってくるサウンドが特徴で、基本的にはメロディという概念は皆無。常人には理解しかねる音楽をやっています。本当に音楽と呼んで良いのかどうかは知りません。今作では10分前後という比較的コンパクトなサイズの楽曲になっていますが、これをコンパクトと呼べてしまうこいつらの存在に狂気を感じます。基本的には超スローなリフ、というかリフのような音がひたすら反復され、ドロドロとうねりが渦巻く暗黒世界。たまに人の声も出てきますが、絶叫とか呪詛的な呟きばかりで、やはり歌という概念はありません。

<収録曲>
1. Sin Nanna
2. It Took The Night To Believe
3. Cursed Realms (Of The Winterdemons)
4. Orthodox Caveman
5. CandleGoat
6. Cry For The Weeper
7. Bathory Erzsebet


<オススメの曲>
2. It Took The Night To Believe
4. Orthodox Caveman
6. Cry For The Weeper

#2は轟音リフとともに不穏な空気を醸し出すトレモロリフがのっていて不安を煽る。ぎゃああという絶叫や呪詛系Voも登場し、なかなか気味の悪い曲となっています。
#4は凶悪なギターサウンドが物凄い音圧で迫ってくる曲。後半になるにつれてどんどん凶悪さや暗黒さが増していき、耳を潰しにかかってきます。
#6は基本的にはぐおぉぉぉぉおおんとしたリフのようなもの響き渡ってるだけなのですが、突然ぴぎゃああああって感じのノイズが混ざってきたりしてびっくりする。

オススメ度…???

とりあえず爆音でヘッドホンで聴きまくれば良いと思うよ!

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SUNN O))) 「WHITE 1」
SUNN O)))「WHITE 1」

Sunn O))) White 1

米国出身のドローン・アンビエント系ドゥームメタルバンド、サンの3作目にしてホワイトシリーズ第1弾。2003年発表。轟音がひたすら垂れ流しにされる、常人にはちょっと理解しかねるサウンドが特徴。音のうねりや圧迫感の狂気性に心を委ねながらトリップするのが正しい聴き方です。たぶん。とにかく重くて間延びした「ぐぉおおおおおん」というギターサウンドは、「リフってレベルじゃねえぞ!!」という感じで、そもそも音楽なのかどうかを疑います。でも"音"自体を楽しんでるからたぶんこれも音楽なんだと思うよ!楽しいかどうかは人次第だけどね!普通の人にとっては拷問だよ!3曲で1時間だよ!つらいよ!

<収録曲>
1. My Wall
2. The Gates Of Ballard
3. A Shaving Of The Horn That Speared You


#1は重低音が響く25分の暗黒サウンド。そんな中で、最初の12分ぐらいはずっと詩が朗読され続けています。なにこれ恐い。同じこと何度も言ってるし…。後半は轟音がずっとうねり続ける13分間。
#2はすっごい低音がぶいんぶいんしてる15分の曲。うねりがちゃんとリフっぽくて聴き易いです。まぁこれが聴き易いってのはあくまで比較的な話ですが…。
#3はめっちゃ遅いギターサウンドがぐぉぉぉぉぉおおおおんと鳴り響く18分間。暗黒ですな。人の吐息のような呪詛のような声がちょいちょい聴こえてくるところがとても不気味です。曲展開はほとんどないので、18分間耐え忍んでください。

<オススメの曲>
3. A Shaving Of The Horn That Speared You

一番抽象的で不気味だったからこれにしとく。

オススメ度…???

でもSUNN O)))って聴いてると意外と音圧が気持ちよくなってくるんだよ。ホントに。

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BURZUM 「BELUS」
BURZUM「BELUS」

BURZUM BELUS

カウント・グリシュナック<Vo,G,B,Dr,Key>によるアンビエント系ブラックメタル・プロジェクト、バーズムの七作目。2010年発表。服役を終えたカウントが出所後すぐに発表した作品です。服役中に出された二作品はシンセサイザーのみのアンビエント作品でしたが、今作では元々のメタルサウンドが復活。むしろアンビエント的な要素はかなり減っています。ノイジーで陰鬱な反復フレーズなどは健在で、ずっと聴いていると相変わらず鬱々とした気分にさせてくれます。かつての狂気的な雰囲気はあまり残っていませんが、病的な雰囲気はそのまま。

<収録曲>
1. Lukans Renkespill
2. Belus Doed
3. Glemselens Elv
4. Kaimadalthas Nedstigning
5. Sverddans
6. Keilohesten
7. Morgenroede
8. Belus' Tilbakekomst


<オススメの曲>
2. Belus Doed
5. Sverddans
7. Morgenroede


短い曲だけど、⑤のリフが異様にカッコ良い。ちょっとっぽいリフ。

オススメ度…83点

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[ULVER]
ULVER「SHADOWS OF THE SUN」

Ulver Shadows of the Sun

ノルウェー出身の元ブラックメタルバンド、ウルヴェルの9作目。2007年発表。フォーク/トラッド色の強いブラックメタルをやったり、ノイジーなブラックメタルをやったりと、作品ごとに色んなことをやってきた彼らですが、ここ最近ではエレクトロニック色の強いアンビエント系の音楽をやっています。今作では幻想的な面が強く押し出され、浮遊感漂う何とも不思議なサウンド。Garmも儚いクリーンヴォイスで優しく歌っています。メタル色どころかロック色すら皆無なので、その辺を理解せずに手を出すと肩透かしを食うかも。美しさの中に神秘性とある種の不気味さを内包しており、なんだか精神的に落ち着かない。

1.Eosからもう独特の世界が展開されており、ふわふわとした実に幻想的なサウンド。癒しなんだけどどこか不気味、温かいんだけどどこか寂しい、そんな感じの曲。呟くようなVoが良い。
2.All the Loveもゆったりとした相変わらず浮遊感たっぷりの曲。Voはしっかりと歌っており、普通に美しい曲となっています。トランペットの音色がやたらムーディー。ピアノの音色が若干恐い。
3.Like Musicは弦楽器の重厚な音色が印象的。終盤のアンビエント色の強いパートが、なんだか精神的に不安定な気分にさせてくれます。根底に抑えきれない狂気のようなものが渦巻いていそうで恐い。
4.Vigilはピアノの音色と不気味なノイズのコラボレーション。中盤は美しいんだけど、だんだんそれが崩壊していきます。
6.Let the Children Goは何だか迫力のある感じ。うるさいわけじゃないけど、迫りくる何かを感じます。
7.Solitudeブラックサバスのカヴァー。あまりにもアルバム全体のサウンドに溶け込んでいて、そんなこと言われても気づきません。
9.What Happened? はなんか「幽玄」って言葉がしっくりくるかも。

ってことでこのアルバム、どんな人に勧めていいのか全然わかりません。だけど僕は嫌いじゃないです。というかむしろ好きです。どこが魅力なのかと聞かれるとイマイチ説明できないのですが、聴いてると不思議な気分になれる所が好きなのかもしれません。まぁもし気になれば是非。

オススメ度…88点

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[DARKSPACE]
DARKSPACE「II」

Darkspace II

スイスのアンビエント系ブラックメタルバンド、ダークスペースの2作目。2005年発表。神秘的なKeyと轟音ノイズから構成されており、演奏という言葉を適用して良いのかわかりません。暗黒としか言い表せないような何かが一気に押し寄せてくるような圧倒的カオスッぷり。後ろで物凄い絶叫も響きわたっていますが、ノイズと混ざり合って何が何だかわかりません。宇宙の神秘を感じることのできる恐ろしい音楽。

1.「2.8」は23分を超える大曲。虚無を感じさせる不気味な幕開けから一転、物凄い音圧のノイズが轟き、そのまま突き進んでいきます。途中何度か静寂パートが訪れるものの、後半に行くにつれてノイジーさがどんどんアップ。ギターなのかどうかすら判別不能なノイズ、高速ブラスト、そして絶叫が一丸となって襲いかかって来ます。
2.「2.9」は10分ちょいの曲。ノイズはたっぷり入っていますがメタル要素はほとんど無く、不気味なアンビエント曲となっています。なんかブツブツ喋ってるのが恐すぎる。
3.「2.10」はこれまた20分超えの大曲。初っ端から轟音で幕を開け、全てを飲みこむかのような勢いでひたすら爆走していきます。14分あたりで突然轟音が終息し、アンビエントパートに突入。「無を表現しました」みたいなスペイシーな音世界が不気味でしょうがないです。

以上、収録曲は3曲ですが、収録時間は54分という非常に濃い内容。ブラックメタルとして非常に高い完成度を誇るので、アンビエント系ブラックが好きな人は是非試してみて下さい。


オススメ度…90点

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