EAGLE FLY FREE
ヘヴィメタル・ハードロック系を中心に、CDのレビューというか紹介をやっています。ただの自己満足の感想文。軽い日記的な事も。
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DARK MIRROR OV TRAGEDY 「THE LUNATIC CHAPTERS OF HEAVENLY CREATURES」
DARK MIRROR OV TRAGEDY 「THE LUNATIC CHAPTERS OF HEAVENLY CREATURES」

Dark Mirror Ov Tragedy The Lunatic Chapters of Heavenly Creatures

<収録曲>
1. Thy Sarcophagus
2. Unwritten Symphony
3. Dancing in the Burning Mirror
4. Ichnography on Delusion
5. Virtuoso of the Atmosphere
6. Perish by Luminos Dullness
7. The Constellation of Shadows
8. The Name of Tragedy
9. The Noumenon I Carved


韓国出身のシンフォニックブラックメタルバンド、ダーク・ミラー・オヴ・トラジェディの3作目。2014年発表。

韓国のメタルバンドはあんまり聴いたことがないのでとても新鮮なのですが、とてつもないクオリティの高さにびっくり。ピアノやヴァイオリンの美麗かつヒロイックなメロディが乱舞しまくり、アコースティックなパートとアグレッシヴなパートの緩急をうまいことつけながら、美旋律が怒涛の勢いで押し寄せます。

とりあえずやたら大仰で「来るぞ来るぞ…」って感じのイントロ#1の時点で期待度がめっちゃ高まるのですが、そっから一気にヒロイックさMAXで疾走しまくる#2のキラーチューンっぷりが更に凄まじい。シンフォニックなシンセと神々しいクワイアを多用しまくり、さらには弾きまくりのピアノも登場し、息をつく間もなく一気に駆け抜けます。Voはギャアギャアと喚く系なのですが、とにかくメロディがクサいので、あまりブラックメタルっぽい感じはしないかも。
#3はちょっぴり東洋っぽいメロディとピアノ&ヴァイオリンの美しい音色が特徴的。イントロだけ聴くとちょっとCTHONICあたりを彷彿とさせます。
#7は悲哀に満ちた美旋律の嵐が素晴らしい曲。ピアノの音色がとにかく悲壮感漂っており、そこからヒロイックなクサメロへとシフトしていく瞬間などとても素晴らしいです。女性Voの使い方や、アコースティックサウンドの挟み方など、緩急や強弱の付け方がとても良い。まるでクラシックを聴いているかのような壮大な展開に圧倒されること間違いなし。
アルバムの最後を締める#9もかなりのクサメロを誇っており、しかもそれがドラマティックに展開していくもんだからたまらない。ゲームミュージックのラスボス戦のような貫録さえ漂います。

せっかくのシンフォブラックなのにシンセの音がモコモコとしたりと、音が全体的にもっさりしているので、サウンドプロダクションはちょっぴり気になったりはするのですが、それを補って余りあるクサメロっぷりがとても素晴らしいです。その手のサウンドが好きな方はぜひ。

<オススメの曲>
2. Unwritten Symphony
7. The Constellation of Shadows

オススメ度…87点

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テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

KRALLICE 「YGG HUUR」
KRALLICE 「YGG HUUR」

Krallice Ygg huur

<収録曲>
1. Idols
2. Wastes of Ocean
3. Over Spirit
4. Tyranny of Thought
5. Bitter Meditation
6. Engram


米国出身のブラックメタルバンド、クラリスの5作目。2015年発表。

今まではしつこいくらいのトレモロリフで執拗に押して押して押しまくるタイプのブラックメタルをやっていましたが、今作では雰囲気がちょっとかわり、カオティックハードコア寄りのサウンドに変化しています。
トレモロリフ自体は確かに多用されているのですが、音の質がかなり変わったので、それに伴って印象もだいぶ違ってるのかな。

さらにリフ自体も今までよりも多彩に変化して展開していくようになっており、随分と複雑さが増したという印象。ひたすらトレモロリフを刻みまくるだけではなく、複雑に緩急をつけてみたり、リフの雰囲気を変えてみたりと、ちょっとプログレッシブな分野にも片足を突っ込んでいる感じがします。
ブラッケンド・プログレッシブ・ハードコアってなんか新しいな。

その一方で、曲自体は彼らにしてはかなり短くまとめられており、#2#5の4曲は全て6分42秒で統一。アルバム全体でも35分ちょい。いままで10分超えの曲が作品の大半を占めていた彼らとは思えないほどのコンパクトさになっております。

ってなわけで雰囲気が結構違っており、今までの作品が好きだった人はちょっと戸惑うかもしれません。
決して悪くは無いんだけど、個人的には今までのシャリシャリとしたトレモロの嵐の方が好きだったし、メロディ重視なとことかも過去作の方が好きだったかも。

でも過去作の方が好きってだけで、これはこれで全然アリなところが逆にちょっと複雑な気持ちです。
たまにはこういう変化がないとマンネリになっちゃうし、これはこれで良いのかな。

<オススメの曲>
2. Wastes of Ocean

オススメ度…81点

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テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

INGRAIN 「AEMBERS」
INGRAIN 「AEMBERS」

Ingrain Aembers

<収録曲>
1. Bramm
2. Fragmented Mind
3. Firmament
4. To See
5. Outro


イスラエル出身のポストブラック/シューゲイザーメタルバンド、イングレインのEP。2015年発表。

今のとこ、今年発表のCDの中でベストジャケです。美麗すぎる…!

そんな美麗なジャケのようなふわっとしたシューゲイザーサウンドと、いかにもブラックメタルなジリジリとした陰鬱なリフが絡み合いながら展開するのがこのバンドの音楽性になっており、最近よくあるタイプのポストブラックと言ってしまえばそれまでなのですが、クオリティとしてはなかなか高いところでまとまっているのではないかなと思います。

アコースティックで輪郭のぼやけた綺麗なサウンドと、ギリギリとした尖った黒いサウンドが良い具合にかみ合っていて、自然な流れで混ざり合っているのがとても良い。

冒頭の#1は静かでちょっとゾクッとするような美しいアコースティックサウンドがしばらく続き、そっからさらに明るくなってふわっとしてきたかと思いきや、いきなりドス黒いリフと邪悪なVoへと変貌していく急展開。邪悪なパートに移っても、ジリジリとしたトレモロリフの中にメロウさが内包されているのが良い感じです。
続く#2は最初っから轟音のとどろく暗黒モード。そんなダークな世界観の中で儚くアコギの響くイントロが妙に印象的です。その後のガッツリとしたグルーヴィーなリフも良い。
#3はゆったりとしたスローなリフが心地よい曲。重いリフなのに重さを感じさせない不思議さがあります。
#4はジリジリとしたリフが妙な明るさを持った曲。ふわっとしたクリーンヴォイスの歌唱もどことなく温かみを感じさせてくれます。中盤でアコースティックな雰囲気に変わったかと思いきや、最後でまたブラックメタル寄りになり、結局また最初の雰囲気に戻るという展開も素敵。
最後の#5は3分ほどある儚いアウトロです。

てなわけで、ジャケのセンスが良いバンドは音のセンスもやはり良い、という僕の持論を裏付けてくれるようなバンドでした。これが1stEPなので、今後にも期待が高まります。
気になったらBandcampでチェックしてみましょう。

<オススメの曲>
4. To See

オススメ度…83点

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テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

GHOST BATH 「GHOST BATH」
GHOST BATH 「GHOST BATH」

Ghost Bath Ghost Bath

<収録曲>
1. Apathy
2. Despair
3. Lust
4. Hope


米国出身のブラックメタルバンド、ゴースト・バスのデビューEP。2013年発表。

ジャケットにデカデカと記載された「鬼浴」の文字から、しばらくは中国のバンドだと思われておりました。

最初期の彼らはアトモスフェリックで陰なデプレッシヴ系のブラックメタルをやっており、このEPも寂寥感たっぷりのサウンドが良い具合に心を抉ってくれるような作品になっております。

冒頭を飾る#1が個人的になかなかツボで、陰ながらも妙にクセになるグルーヴと、ジリジリとしたメロウなリフと、荒削りに響き渡るトレモロリフとが三位一体となった良曲。
悲鳴と絶叫の狭間のような気味の悪い叫び声もとても良いです。
残る曲は、#2はアコースティックで静かな曲、#3は荒々しいいかにもなデプレ系チューン、そして#4はまさかのピアノ中心のしっとりチューン。

てなわけで、とりあえず#1だけかなり好きかなーといった作品です。
BandcampでNYPだし、とりあえず興味があればどうぞという感じでしょうか。

<オススメの曲>
1. Apathy

オススメ度…78点

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テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

GHOST BATH 「FUNERAL」
GHOST BATH 「FUNERAL」

Ghost Bath Funeral

<収録曲>
1. Torment
2. Burial
3. Silence
4. Procession
5. Dead
6. Sorrow
7. Calling
8. Continuity
9. March
10. Afterlife
11. Birth
12Forever


米国出身のブラックメタルバンド、ゴースト・バスの1作目。2014年発表。

2作目が出た頃に米国産のバンドだということが発覚しましたが、この作品が出たころはまだ中国産バンドだと思われていたようで、ネットを調べるとあちこちで中国産と紹介されていたりします。
そして2作目ではとてもアーティスティックなポストブラックへと変貌していた彼らですが、この頃はまだデプレッシヴ系のブラックメタルをやっており、Xasthuあたりを彷彿とさせるような陰鬱なサウンドが特徴。

個人的にはポストブラック路線になってからの彼らが好き過ぎてたまらないわけですが、
この頃のサウンドも決して悪くはなく、クオリティ的には普通に高い方なのではないかと思います。

特にこの曲がめっちゃ好き!ってのがあるわけではないのですが、どの曲も淡々と紡ぎだされる寂寥ムードが良い具合に心をえぐってくれるので、部屋を真っ暗にして静かにヘッドホンで聴いていたいような作品。
アトモスフェリックなアコースティックパートでふわっとまとめ上げられる中、絶叫とも悲鳴ともつかぬヒャァアアって感じの叫び声が響き渡る様子がとても良いです。
シューゲイザー風味のジリジリとしたノスタルジックな雰囲気も醸し出されており、こういう所が次作に繋がっていったんだなぁという場面もちらほらと感じ取れます。

とりあえずでプレ系のブラックが好きなら聴いてみても良いんじゃないかと。
ちなみにBandcampでNYPです。

<オススメの曲>
5. Dead

オススメ度…81点

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テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

GHOST BATH 「MOONLOVER」
GHOST BATH 「MOONLOVER」

GHOST BATH MOONLOVER

<収録曲>
1. The Sleeping Fields
2. Golden Number
3. Happyhouse
4. Beneath the Shade Tree
5. The Silver Flower pt. 1
6. The Silver Flower pt. 2
7. Death and the Maiden


米国出身のブラックメタルバンド、ゴースト・バスの2作目。2015年発表。

鬼浴というバンド表記や、1stが中国のレーベルから発売されていたことから、中国のバンドだと思われていましたが、実は米国産のバンドということが発覚して話題になったりならなかったりしたみたいです。

前作までは比較的クオリティ高いデプレッシヴ系のブラックメタルをやっていたのですが、今作ではぐいっと方向転換し、轟音の中に悲哀の混じるポストブラック系の作風へ。
とりあえずジャケがめっちゃ好みなのですが、そんなジャケとばっちりマッチするような
アーティスティックなポストブラックをやっています。

アルバム全体を通してかなりの高品質で、個人的にはずっと悶絶しっぱなしではあるのですが、
そんな中で群を抜いて悶絶度の高いキラーチューンである#2がとにかく素晴らしい。
チリチリとしたインストから怒涛の轟音パートに突き進みつつも、
その裏に潜む悲哀がジワジワと漏れ出てきており、そこにのっかる悲哀にまみれた絶叫Voが
メランコリックさをさらに増長させます。
中間のヒロイックかつ哀しげななギターメロも胸に突き刺さるし、何から何までツボ過ぎる。
ひたすら聴きどころが満載で、10分弱があっという間に過ぎ去ります。
#3はタイトルに反してハッピーさが皆無の曲で、バーズムあたりを思い出させるような陰鬱な曲。
ジリジリとしたリフからにじみ出る暗ーいオーラがたまりません。
#4は音数の少ない物悲しい曲。メタル度は皆無の箸休め的なインストですが、
アルペジオの音色が心に響きます。
#5は鳥の囀りや木々のさざめきが良い感じのインストで、#6につながるイントロ的な感じ。
そして#6ヘヴィなリフと静寂パートの緩急がはっきりしているドラマティックな曲。
重厚なリフと、哀しげなジリジリ系ギターとの絡み合いが良い感じです。
最後を締める#7も、今までの曲と同じ方向性のポストブラックチューン。
重厚なリフの荒々しさの中に、やはり悲哀が潜みます。

ってなわけで、個人的にとてつもなくツボなポストブラックバンドに変貌しており、
思わずガッツポーズをせざるをえないような素晴らしい作品でした。
最近はアーティスティックなポストブラックメタルバンドが増えていますが、
その中でもトップクラスなのではないかと。

轟音と悲哀のコラボレーションが好きな方はぜひ。

<オススメの曲>
2. Golden Number

オススメ度…94点

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SIGH 「GALLOWS GALLERY」
SIGH 「GALLOWS GALLERY」

Sigh Gallows Gallery

<収録曲>
1. Pale Monument
2. In A Drowse
3. The Enlightenment Day
4. Confession To Be Buried
5. The Tranquilizer Song 03:18
6. Midnight Sun 03:42
7. Silver Universe
8. Gavotte Grim
9. Messiahplan
10. In A Drowse (Demo)
11. Silver Universe (Demo)
12. Confession To Be Buried (Demo)
13. The Tranquilizer Song (Demo)
14. The Enlightenment Day (Demo)
15. Pale Monument (Demo)
16. Gavotte Grim (Demo)
17. Messiahplan (Demo)


国産ブラックメタルの先駆者的存在、サイの6作目。2005年発表。

僕が効いたのはリマスターされてボーナストラック等を加えたスペシャルエディションで、BandcampからNYPでDLさせて貰ったものです。該当のBandcampはこちら(→クリック)。

アルバムごとに特色がある彼らですが、この作品はその中でもかなり個性的に感じました。
ジャジーでお洒落な雰囲気とメロパワのようなヒロイックでクサいメロディを混ぜ合わせ、そこに胡散臭いクリーンヴォーカルをのっけたという印象。ブラックメタルらしさは希薄で、むしろオカルトメタルといった趣き。でもジリジリとした音作りとかはやっぱりブラックメタルかな。
全体的にメロディがかなり印象的で、ヒロイックながらもどこかノスタルジックで、音作り的にはチープながらも頭にこびりついて離れません。

まずは冒頭の#1の時点でかなり強力。ヒロイックなメロディで華麗に駆け抜けていきますが、怪しいクリーンヴォイスのせいで胡散臭さも半端無いです。ピロピロとしたギターソロなどはまさにメロパワ。
#2はシャレオツなサックスの音色で幕を開ける曲。歌メロもギターの紡ぎだすメロディも非常にクサくて良いです。コーラスも怪しさMAXでたまらない。
#3は個人的に一番お気に入りの曲。これまたヒロイックなメロディが前面に押し出されており、そこにのっかるコーラスも相変わらず最高です。間奏の異国情緒あふれる雰囲気も非常に良い。
とりあえず冒頭の3曲がとても強力で素晴らしいのですが、それ以外にも#7とか#9あたりもメロパワ的なクサさがやはり素敵です。

最近のシンフォニックになったサイを最初に聴いたので、この作品を初めて聴いたときは随分と違う印象にびっくりしたものですが、クオリティはやはり抜群に高く、聴きこむうちにどんどん好きになっていきました。ぜひぜひ皆さんもどうぞ。

<オススメの曲>
1. Pale Monument
2. In A Drowse
3. The Enlightenment Day

オススメ度…91点

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SIGH 「GRAVEWARD」
SIGH 「GRAVEWARD」

SIGH Graveward

<収録曲>
1. Kaedit Nos Pestis
2. Graveward
3. The Tombfiller
4. The Forlorn
5. The Molesters of My Soul
6. Out of the Grave
7. The Trial by the Dead
8. The Casketburner
9. A Messenger from Tomorrow
10. Dwellers in a Dream


日本が誇るブラックメタルバンド、サイの10作目。2015年発表。
国産バンドの中でもいち早く世界に雄飛し、活動を広げていった超ベテランのブラックメタルバンドです。

前作発表後にギタリストの石川慎一が脱退し、代わりに大島雄一が加入。大島雄一KADENZZAという一人ブラックメタルプロジェクトでも活躍しており、そのKADENZZAも壮大でかなり良いブラックメタルをやっていてとても好きなプロジェクトなので、個人的にこの起用にはかなり期待感が高まりました。

アルバムごとにかなり雰囲気をがらっと変えてくるバンドで、ジャジーな雰囲気を醸し出していた6作目、やたらシンフォニックで交響曲的だった7作目、金管楽器の大胆導入で軍歌的な激しさのあった8作目、世界中のありとあらゆる音楽を詰め込んでアヴァンギャルドに展開した9作目など、ここ最近は毎回違う雰囲気ながらもかなりの快作を世に送り出し続けてきました。

さて、そんな彼らの10作目なのですが、個人的には「ここ最近の作風をさらにごちゃまぜにしながら、オカルティックに纏め上げてきた」という印象。Dr. Mikannibalのクリーンヴォイスが積極的に導入されているのですが、それがなかなか特徴的な感じでオカルティックな雰囲気を増幅させてくれているのでそう感じるのかもしれません。
全体的にミドルテンポな曲が多いので、ここ最近の作品に比べると地味な感は無きにしも非ずですが、じっくり聞くとなかなか魅力的な曲も多いです。

冒頭の#1はクールなリフとそれに絡むシンフォニックな装飾、そして要所要所で鳴らされる金管楽器がなんとも怪しげな雰囲気を醸し出す曲。サビのクリーンヴォーカルが胡散臭くて、そのくせとてもキャッチーな感じでめっちゃ好きです。
#3は7作目を彷彿と焦るような交響曲的なシンフォアレンジと、それに絡むピロピロ系ギターが良い感じの曲。ヒロイックなクサいメロディもたまらんし、そこにのっかるオカルティックなクリーンヴォイスも最高です。
#6はスッタンスッタンというドラムをバックに、アグレッシヴに突撃していく感じの疾走曲。荒々しい雰囲気と、シンフォニックな装飾との掛け合いがとても良い。民族楽器みたいな音色が絡んでくるのも良い。
#9はめっちゃスローテンポで聴かせていく曲。B級のホラー映画を見ているかのような印象化と思いきや、終盤に向かうにつれてどんどん崇高な感じになっていって、だんだんと映画の格が上がっていくかのような変化を伴ってドラマティックに展開していきます。
最後を締める#10はいかにもメタルな感じの曲で、Vo以外はパワーメタルっぽさすら漂う曲。薄いソプラノコーラスの絡み方も良い。

ってなわけで、相変わらずの高品質で安心するような作品でした。インパクトの面では過去作に劣る部分はありますし、初聴では「あれ、微妙かも」なんて思っちゃった部分もあるのですが、よく聴いたら普通に良かったです。

<オススメの曲>
1. Kaedit Nos Pestis
3. The Tombfiller

オススメ度…85点

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NE OBLIVISCARIS 「CITADEL」
NE OBLIVISCARIS 「CITADEL」

ne obliviscaris citadel

<収録曲>
1. Painters Of The Tempest (Part I): Wyrmholes
2. Painters Of The Tempest (Part II): Triptych Lux
3. Painters Of The Tempest (Part III): Reveries From The Stained Glass Womb
4. Pyrrhic
5. Devour Me, Colossus (Part I): Blackholes
6. Devour Me, Colossus (Part II): Contortions


オーストラリア出身のプログレッシヴブラックメタルバンド、NE OBLIVISCARISの2作目。2014年発表。

ドラマチックかつ美しい世界観で色んな楽器が複雑に絡み合いつつ広がっていくサウンドが特徴で、デスヴォイスなどにブラックメタル要素はちょいちょい見いだせるものの、基本的にはプログレメタルに分類されるような音楽性となっております。
ヴァイオリンが絶妙な匙加減で幽玄な雰囲気を作り出しているのも特徴かな。

曲の構成自体は相変わらず複雑に展開していくものの、基本的には前作よりもシンプルな音の組み合わせで構成されており、比較的聴きやすくなったような印象も受けます。

とりあえず#1から#3が組曲、#4はこれ1つで完結している曲で、最後の#5#6も組曲となっているので、大きく分けるとたった3曲で構成された作品ということになります。

どの曲も幻想的で神々しくて、ヴァイオリンの活躍っぷりにハッと息をのむような美しさを感じることのできる楽曲ばかりなのですが、個人的には1つ目の組曲の中核をなす#2が一番好きかな。メタルメタルしてる部分はなかなかアグレッシヴでカッコいいし、落ち着いてテンポを控えめにしてくるような部分はとても優雅で美しいしで、静と動の対比がはっきりしていて素敵な1曲です。シャリシャリとしたメロいトレモロリフも本当に良い。16分もあるのにあっという間だわ。

全体的に前作よりもポストブラック風味の音像になっており、前作ほどのインパクトは無いのかもしれませんが、内容的にはやはり非常に濃くて満足度の高い作品だと思います。

<オススメの曲>
2. Painters Of The Tempest (Part II): Triptych Lux

オススメ度…87点

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KEEP OF KALESSIN 「REPTILIAN」
KEEP OF KALESSIN 「REPTILIAN」

Keep Of Kalessin Reptilian

<収録曲>
1. Dragon Iconography
2. The Awakening
3. Judgement
4. The Dragontower
5. Leaving The Mortal Flesh
6. Dark As Moonless Night
7. The Divine Land
8. Reptilian Majesty


ノルウェー出身のブラックメタルバンド、キープ・オブ・カレシンの5作目。2010年発表。

相変わらず嵐のような手数足数の多いブラストをバックに、ゴリゴリと激しく展開していく激烈なブラックメタルをやっております。作を重ねるごとにメロディアスさをどんどん増している彼らですが、今作でもその傾向は色濃く出ており、凶悪さの中にメロウなトレモロリフなどを織り込んだり、神々しいコーラスを挟んでみたりと、展開の多彩さを存分に見せつけてきます。それに伴ってさらに聴きやすくなった印象で、ブラックメタルにしてはかなり親しみやすい部類に入るんじゃないかな。

どこからどう聴いてもキープ・オブ・カレシンな楽曲がずらっと並ぶのですが、個人的には#1#2#3の怒涛の勢いにとにかく圧倒されました。疾走に次ぐ疾走で止まることを知らない音の洪水が信じられない圧力で押し寄せてきます。
サビがキャッチーな#4なんかも印象的。
アルバムの最後を締める14分超の大曲も、勢いで押し切る前半と、ドラマチックに聴かせてくる後半とで、最後までひたすら圧倒されるばかりです。

インパクトという点では前作や前々作の方が勝りますが、この作品も安定のクオリティでとてもカッコいい1枚だと思います。とりあえずメロディアスかつ凶暴なブラックメタルを聴きたい方はぜひ。

<オススメの曲>
1. Dragon Iconography
2. The Awakening
3. Judgement

オススメ度…89点

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KEEP OF KALESSIN 「EPISTEMOLOGY」
KEEP OF KALESSIN 「EPISTEMOLOGY」

Keep Of Kalessin Epistemology

<収録曲>
1. Cosmic Revelation
2. The Spiritual Relief
3. Dark Divinity
4. The Grand Design
5. Necropolis
6. Universal Core
7. Introspection
8. Epistemology


ノルウェー出身のブラックメタルバンド、キープ・オブ・カレシンの6作目。2015年発表。

相変わらず手数足数の多いドラムがひたすらブラストをかましながら、邪悪に疾走しまくるブラックメタルをやっており、安定のクオリティを誇っています。ちょっとずつメロディアスさが増してきていたという印象の彼らですが、今作が今までで一番メロディアスに感じるかも。攻撃性と凶悪さもピカイチなのですが、要所要所で顔を出すメロディアスなトレモロリフが非常に魅力的に響き渡ります。リードVoのThebonが脱退したため、ギタリストのObsidian ClawがVoを兼任するようになったのですが、前のVoよりもかなり聴きやすいデスヴォイスなため、メロディアスさが増したように感じる部分もあるのかもしれません。
今作ではコーラスもあちこちで目立っている印象で、邪悪なサウンドをバックに広がるメロディアスなコーラスはなんとも崇高で神秘的な雰囲気を醸し出しています。

とりあえず相変わらず長尺な曲が多く、平均的に7分超の曲が並ぶのですが、どの曲もひたすら邪悪に疾走しまくり、ドラマティックに緩急を付けて盛り上がっていく曲ばかりです。全てがめちゃくちゃカッコよくて甲乙つけ難いところはあるのですが、個人的には神々しくも凶悪なコーラスがやたら印象的な#6とか、PVにもなった#7あたりが特に好きかも。

非常に整合性のとれたわかりやすい演奏でとてもわかりやすく、しっかりとしたメロディアスな曲作りが見事な作品なので、個人的にはブラックメタルの入門には最適なんじゃないかなぁと思います。熟練者が聴いても単純にカッコいいと感じることが出来るのはもちろんなので、とりあえず速くてメロディアスなブラックメタルが聴きたいという方はぜひ。

<オススメの曲>
6. Universal Core
7. Introspection (→PV)

オススメ度…92点

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THULCANDRA 「ASCENSION LOST」
THULCANDRA 「ASCENSION LOST」

Thulcandra Ascension Lost

<収録曲>
1. The First Rebellion
2. Throne Of Will
3. Deliverance In Sin And Death
4. Demigod Imprisoned
5. Interlude
6. Exalted Resistance
7. The Second Fall
8. Sorrow Of The One
9. Ascension Lost
10. Outro
11. Perishness Around Us
12. Frozen Kingdom
13. Dreaming
14. Immortality


ドイツ出身のメロディックブラックメタルバンド、ツルカンドラの3作目。2015年発表。

今は亡き悲哀のメロブラバンド、ディセクションを崇拝しているようで、寒々しいトレモロリフと悲哀渦巻く叙情メロディたっぷりの、どこからどう聞いてもディセクションなサウンドが特徴です。今作でももちろんその方針は揺らぐことなく貫き通されており、ジョン・ノトヴェイトが自殺せずに活動を続けてたらこんな音楽をやっていたんだろうなというようなサウンド。
もちろんただの模倣バンドでというわけではなく、ディッセクションの紡ぎだしてきた音像をしっかりと解釈し、再構築し直して曲作りを行っているというのが凄いです。メロディ拝借してるわけでもないのにこれだけディセクションっぽさを醸し出せるのはさすが。

冒頭の#1のイントロの時点で悲哀が漂い、一気に寒々しいトレモロリフの嵐になるところが既に最高。叙情メロのお手本ともいえるようなサウンドが凶暴さを伴いつつ迫ってきます。
その後も甲乙つけがたいクオリティの高い叙情メロたっぷりの曲がずらっと並ぶのですが、その中でも際立っているのが本編の最後を締める#9。相変わらずの極寒のメロディが緩急を付けながらドラマティックに展開していく様は本当に素晴らしいの一言に尽きます。
アウトロの#10を挟んだ#11#14はボーナストラックなのですが、こちらも非常にクオリティが高く、中でも#11が個人的にかなりツボ。ドタバタとした荒々しさと、クサさすら感じさせるメロディアスなトレモロリフとの絡みがめちゃくちゃカッコいい一曲でした。

このバンドのことを書こうとするとディセクションの名前を何度も出さずには語れないのですが、とりあえずあの手のサウンドが好きならば決して期待を裏切られることの無い良作です。メロブラ好きならぜひ。

<オススメの曲>
1. The First Rebellion
9. Ascension Lost
11. Perishness Around Us

オススメ度…88点

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SOLEFALD 「WORLD METAL. KOSMOPOLIS SUD」
SOLEFALD 「WORLD METAL. KOSMOPOLIS SUD」

Solefald World Metal Kosmopolis Sud

<収録曲>
1. World Music With Black Edges
2. The Germanic Entity
3. Bububu Bad Beuys
4. Future Universal Histories
5. Le Soleil
6. 2011, Or A Knight Of The Fail
7. String The Bow Of Sorrow
8. Oslo Melancholy


ノルウェー出身のアヴァンギャルドブラックメタルバンド、ソレファルドの8作目。2015年発表。

ブラックメタル的な禍々しさや凶暴性は無いのですが、儀式や呪術のような妖しげな雰囲気が全体から発せられており、芸術的な美しさと狂気的な神秘性を併せ持った独特の世界観が非常に魅力的です。

ヘヴィなリフをバックにがなり声系のデスヴォイスで歌っている時にはブラックメタルっぽさを感じますが、ピアノやパーカッションをバックにクリーンヴォイスで歌っている時なんかはとてもプログレチックで、それぞれの要素が絶妙なバランスと緩急の付け方で入り乱れてくるところがとても面白い。一筋縄ではいかない不思議な空間が心地よく広がっていきます。

とりあえず冒頭の#1がいきなり妖しさ全開の超キラーチューン。淡々としたピアノの音色と、ギターの弦の端っこをピンピンとはじいたような音をバックに「イェイ、イェイェイ♪」みたいな呪文的フレーズが繰り広げられ、そっからブラックメタル的な要素と複雑に絡み合いつつ展開していくのが何故かクセになります。メロディ自体がとっても摩訶不思議な感じで、カッコいいのに面白いという、相容れない要素が共存してるところが最高。
#2はヘヴィなリフをバックに呪文的なVoが妖しく響き渡る曲。木琴のような音が随所で響くのも印象的。
#3は謎の儀式を収録しましたという感じの曲。焚火の周りで原住民が踊り狂ってそう。
#4は「あーめーりかっ!」がやたら頭に残る、これまた呪術的なメロディの曲。
#5はうって変わって妖精の出てきそうな幻想的なイントロで幕を開ける曲。と思ったら、ヘヴィなリフがザックリ刻まれ、これまた不思議な要素が絡み合って意味不明な世界観を構築してくれます。
#6は宇宙に広がっていきそうな空間的な音使いが印象的なプログレチューン。
#7はこれまた空間的な感じは受けますが、今度は逆にブラックメタル的な要素が比較的強めになっており、同じ空間的でもこちらは暗黒空間といった趣です。
最後の#8はアンビエント的な曲で、幻想的でぼんやりとした雰囲気のまま静かに幕を閉じていきます。

前作がめっちゃカッコ良かったのでかなり期待していたのですが、正直言ってしまうと、さすがに前作ほどの衝撃は受けませんでした。ただ、クオリティ的には決して悪くは無いですし、#1のカッコよさは圧倒的に群を抜いており、その一曲だけでお腹にいっぱいになるくらい大好きです。まずは#1だけでもぜひ。

<オススメの曲>
1. World Music With Black Edges

オススメ度…84点

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テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

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