EAGLE FLY FREE
ヘヴィメタル・ハードロック系を中心に、CDのレビューというか紹介をやっています。ただの自己満足の感想文。軽い日記的な事も。
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MERGINGMOON 「KAMIKAKUSHI "神隠し"」
MERGINGMOON 「KAMIKAKUSHI "神隠し"」

MergingMoon Kamikakushi

<収録曲>
1. Nothing's All Over
2. Maleficium
3. Agonizing Choice
4. Greyen
5. When A Phantom Becomes A Fact
6. Spiritual State Of Nothingness
7. Warring States Period
8. Crimson Persimmon
9. In Merging Lives
10. Secret Eros
11. Owaru Ate Naki


東京出身のメタルコアバンド、マージングムーンの2作目。
2013年発表。

ゴリゴリのデスメタルサウンドにエレクトロニックなピコピコKeyを積極的に絡ませるというのが基本のスタンスで、そこにちょいちょい和の雰囲気もぶち込んでくるあたりがなかなか独特です。琴や尺八などの楽器も積極的に取り入れており、個人的にはかなり好みの系統。曲作りも凝ってるし、演奏技術も高いし、デスヴォイスを含めた色々な声を使い分ける女性Voとクリーンヴォイスの男性Voのツイン編成ってのもなかなか良い。ピコピコにしたいのか和サウンドを強調したいのかどっちつかずなところもあるのですが、慣れると意外と悪くない気がしてきてしまいます。
せっかく「現代に生きる少女がタイムスリップする」という大層なコンセプトを掲げているのに、イマイチ音楽からそのコンセプトが伝わってこないのだけがちょっと残念かな。

<オススメの曲>
2. Maleficium
9. In Merging Lives
10. Secret Eros

オススメ度…83点

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テーマ:アルバムレヴュー - ジャンル:音楽

ANATHEMA 「WEATHER SYSTEMS」
ANATHEMA 「WEATHER SYSTEMS」

Anathema Weather Systems

<収録曲>
1. Untouchable, Part 1
2. Untouchable, Part 2
3. The Gathering Of The Clouds
4. Lightning Song
5. Sunlight
6. The Storm Before The Calm
7. The Beginning And The End
8. The Lost Child
9. Internal Landscapes


イギリス出身のプログレバンド、アナシマの9作目。2012年発表。

以前に3作目を紹介した時には「ゴシック風ドゥーム」なんて書いていたわけですが、今ではすっかりとプログレ色に染まり、メタルの範疇から完全に逸脱してきております。ただ、その圧倒的美的センスはむしろ研ぎ澄まされており、震えるほど美しいメロディが静かに紡ぎ出され続けていく様はまさに圧巻。アコースティックなサウンドでクラシカルな旋律が奏でられ、シンプルながらも掴みきれない独特の深淵さで我々を柔らかく包み込みます。

まず冒頭の#1の時点で鳥肌モノ。透き通った音色のイントロがあまりにも美しく、そのまま吸い込まれていきそうな錯覚に陥ります。Voの歌声も温かさと哀しさが同居したかのような神秘的なオーラが出まくりで恐ろしい。じわじわとした盛り上がり方にもゾクゾク。
かなり静かな#2はもはやロックとすら呼べない感じですが、男女ツインVoの絡みがとても美しい。
#3はクラシカルな旋律をアコギで速弾きした独特の旋律と、ドラマティックな構成が見事。
そしてそれを踏み台にして更なる美の極みへと達した感のある#4で再び聴く者の胸に新たなときめきの灯をともし、神々しい#5で悟りを開いたかのように儚く霧散していくかのような印象を与えていきます。
#6は10分近くもある長めの曲。美しさの中にダークで妖しい魅力が内包された独特の世界観が素晴らしいです。本作の中では比較的メタルっぽい雰囲気を漂わせているかも。
#7は初期の雰囲気を思い出させるような哀しげなメロディがとても良く、バックの演奏があまりない#8は最小限の音数でこれだけの表現力を持っているのが凄い。
最後の#9もやはり解脱の道を探しているかのような夢幻の世界が広がります。

もはやメタルの枠を超えた神秘的な作品なので、幻想的なポストロックみたいな雰囲気が好きな人は聴いてみれば良いと思います。むしろみんな聴いて。めっちゃ良いから!

<オススメの曲>
1. Untouchable, Part 1
4. Lightning Song
6. The Storm Before The Calm

オススメ度…91点

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テーマ:アルバムレヴュー - ジャンル:音楽

DIABLO SWING ORCHESTRA 「Pandora's Piñata」
DIABLO SWING ORCHESTRA
「Pandora's Piñata」


Diablo Swing Orchestra Pandora's Piñata

スウェーデン出身のアヴァンギャルドメタルバンド、ディアブロ・スウィング・オーケストラの3作目。2012年発表。メタルバンドなのにメンバーにチェロやトランペットやトロンボーンが存在しているという時点で既に完全に異色なのですが、音楽性の方も他に類を見ないような非常に独特なサウンドを身上としています。簡単に言ってしまえばメタルにスウィングジャズの要素をぶっこんだサウンドということになるのですが、その組み合わせが意外なほどにマッチしており、シンプルなキャッチーさと複雑なプログレッシヴさが混沌と渦巻く非常に魅力的な素敵サウンド。ザックザクのリフと共に弦楽器が舞い、金管楽器が吹き荒れるという非常に楽しい音楽性は一度聴いたら病み付きになってしまいます。Voは基本的にはオペラチックな女性ソプラノヴォイスなのですが、そこに低音男性Voが入りこんできたりとかなりミュージカルチックな感じに。1stの頃はスウィングジャズ要素が全面に押し出され、2ndで一気にミュージカルチックになった彼らですが、この3rdでは見事にその真ん中をとって両者の良いとこ取りサウンドとなりました。各楽器たちの自己主張も激しくなっていたり、サウンド自体もパワフルになっていたり、男女のVoの絡みも上手くなっていたりと、前作よりありとあらゆる面で更なる成長を遂げています。ああ、なんという恐ろしい存在なのでしょう。

<収録曲>
1. Voodoo Mon Amour
2. Guerilla Laments
3. Kevlar Sweethearts
4. How To Organize A Lynch Mob
5. Black Box Messiah
6. Exit Strategy Of A Wrecking Ball
7. Aurora
8. Mass Rapture
9. Honey Trap Aftermath
10. Of Kali Ma Calibre
11. Justice For Saint Mary


<オススメの曲>
1. Voodoo Mon Amour(→YOUTUBE)
2. Guerilla Laments
5. Black Box Messiah
6. Exit Strategy Of A Wrecking Ball

いかにもスウィングジャズなメロディとノリで楽しく展開する#1は、冒頭からもういきなり容赦なしのキラーチューン。そのくせメタルらしさも全面に押し出されており、暑苦しい金管の音色と共にザックザクのギターリフも乱舞しております。スウィングしまくる曲の中でやたらクセになるキャッチーなサビメロも異彩を放っていて素晴らしい。
♯2は灼熱の太陽の下を思い浮かべるような金管楽器の音色が心地よい曲。ザックリとしたリフもパワフルに暴れ回り、異国情緒あふれる歌メロもこれでもかとばかりに響き渡ります。
#5はこれまた楽しくノリの良い曲。ディズニーに出てくるチップとデールみたいな声で歌われるコーラスがやたらイカレタ感じでとても頭に残ります。3分という短さが残念なくらい、めちゃくちゃ楽しい曲。
#6はダークで妖しい感じがゾクゾクする曲。這いずり回るような低音のうねりがとても良い。プログレッシヴで予想のつかないような展開を見せてくれます。

オススメ度…95点

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UNEXPECT 「FABLES OF THE SLEEPLESS EMPIRE」
UNEXPECT
「FABLES OF THE SLEEPLESS EMPIRE」


Unexpect Fables of the Sleepless Empire

カナダ出身の変態テクニカルメタルバンド、アンエクスペクトの3作目。2011年発表。超絶テクを持った演奏陣が各自やりたい放題に突き抜けているアヴァンギャルドなサウンドが特徴です。メタリックなサウンドを中心に、クラシカルな弦楽器が舞い踊ったり、プログレッシヴに変拍子で暴れまわったり、カオティックに暴走したり、オペラティックにおどけてみたりと、とにかくやりたい放題。ボーカル、ギター、ベースやドラムなどのリズム隊、キーボード、そしてヴァイオリンに至るまで全てが主人公ばりの自己主張を争ってくるのですが、それでも曲としてしっかり成り立っているのが凄いです。Voは女性Voとギターを兼任する男性Voが2人というトリプル編成で、オペラティックに歌い上げたりグロウルしたりコーラスしたりと、カオスな演奏の上にカオスな歌唱を被せてくるという変態っぷり。お前らみんな表現力豊かってレベルじゃねぇぞ!

<収録曲>
1. Unsolved Ideas Of A Distorted Guest
2. Words
3. Orange Vigilantes
4. Mechanical Phoenix
5. The Quantum Symphony
6. Unfed Pendulum
7. In The Mind Of The Last Whale
8. Silence This Parasite
9. A Fading Stance
10. When The Joyful Dead Are Dancing
11. Until Yet A Few More Deaths Do Us Part


<オススメの曲>
1. Unsolved Ideas Of A Distorted Guest
3. Orange Vigilantes
5. The Quantum Symphony
6. Unfed Pendulum
10. When The Joyful Dead Are Dancing

とりあえず冒頭の#1から展開読めなさすぎワロタwwな状態。静かに始まるシンフォニックメタルかと見せかけて、一番初めに騒ぎ始めるのはブンブンと唸りを上げる超テクニカルなベース。そこに同じくテクニカルなドラムと優しい音色のヴァイオリン、そして穏やかな女性Voが登場するのですが、ここまでならまだ比較的まともなテクニカルプログレ。2分あたりを境にどんどん仰々しくなっていき、変態性も一気に上昇していき、各パートが一斉に激しい自己主張を始め、完全に手が付けられないアヴァンギャルドな世界観が混沌と渦巻いていきます。
♯3はイントロのクラシカルな一瞬だけがまともで、その後はずっと変態フレーズのオンパレード。中盤でいったんムーディーで比較的落ち着いた雰囲気になるも、再び変拍子連続の凄まじい展開を見せつけてきます。とりあえず次は何が来るんだろう的なわくわく感がヤバい。
#5は完全に逝っちゃってる状態の狂気的な雰囲気すら漂う変態っぷりですが、サビになると比較的ポップで優しげな雰囲気に。そこのギャップとそこへの展開の持っていき方に思わず感心してしまいます。まさに美と狂の饗宴。
#6は混沌の中にコミカルさを内包した楽しい曲。Voの表現力が全面に押し出されており、次から次へと様々な歌唱がとっかえひっかえ登場して楽しませてくれます。
#10はヴァイオリンとギターとの絡み合いが印象的。お互いやりたい放題やっているようにしか聞こえないのに、不思議としっかり相互に支えあっているのが凄いです。

オススメ度…93点

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HAGGARD 「EPPUR SI MUOVE」
HAGGARD 「EPPUR SI MUOVE」

Haggard Eppur Si Muove

ドイツ出身のシンフォニックメタルバンド、ハガードの3作目。2004年発表。荘厳なオーケストラサウンドとクワイヤをバックに、オペラティックに展開する大仰なメタルをやっております。なんとオーケストラの楽団がそのままバンドのメンバーで、このアルバムが出た当時は驚異の18人編成。そこにレコーディングではさらに10名が参加し、総勢28名というメタルバンドとは思えない人数による作品です。中世の音楽そのまんまのようなオーケストラサウンドを基調にしており、そこにダークなバンドサウンドやら深みのあるデスヴォイス、さらには男女のオペラヴォイスやらクワイヤやらが投入されるというスタイル。ゴシカルな雰囲気も存分に含まれており、メロウで悲壮感漂うメロディが優雅に荘厳に舞い踊ります。ちなみに本作ではかの有名な天文学者ガリレオ・ガリレイをテーマとして扱っているのだとか。

<収録曲>
1. All ìnizio è La Morte
2. Menuetto In Fa-Minore
3. Per Aspera Ad Astra
4. Of A Might Divine
5. Gavotta In Si-Minore
6. Herr Mannelig
7. The Observer
8. Eppur Si Muove
9. Larghetto - Epilogo Adagio


<オススメの曲>
1. All ìnizio è La Morte
3. Per Aspera Ad Astra
4. Of A Might Divine
8. Eppur Si Muove

女性ソプラノヴォイスと荘厳なクワイヤ、そして幾重にも重なる弦楽器のハーモニーで幕を開ける#1は、開始直後から全力のオペラっぷりを発揮。胡散臭い老婆のような嗄れ声のVoが語り気味に歌いだし、そこからドラマティックに盛り上がっていく。弦楽器が優雅に疾走を始める瞬間が超ツボ。途中から出てくるデスヴォイスの迫力も素晴らしい。
クラシカルなヴァイオリンに導かれる♯3は、実は意外とヘヴィに展開する曲。ダークなリフと美しいオーケストラとの対比が素敵。
#4はいかにもバロック音楽的な旋律がとても印象的な曲。気分はまさに中世ヨーロッパ。コーラスを挟みながらドラマティックに展開する8分ほどの大作です。気品漂うサウンドと、ヘヴィなバンドサウンドとの違和感のない融合が素晴らしい。
#8も同じく8分超の曲。やはりオペラティックに展開していき、お上品なサウンドから一気にグルーヴィーになる瞬間がとてもカッコいい。

オススメ度…87点

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LACRIMOSA 「INFERNO」
LACRIMOSA 「INFERNO」

Lacrimosa Inferno

ティロ・ヴォルフ<Vo,Piano>率いるスイス出身のシンフォニックゴシックメタルバンド、ラクリモーサの4作目。今までティロのみのワンマンバンドだったのですが、この作品から女性Voのアンヌ・ヌルミが加入し、それに伴い音楽性もシンフォニックかつメタルバンドっぽさも増してきました。耽美的な音楽性はこのころから既に完成されており、アンヌの美しいソプラノヴォイスとティロの妖しい囁き系ヴォイスとの絡みはそのサウンドにぴったり。聖歌っぽい神秘的で崇高な世界観が淡々と繰り広げられ、シンプルながらもプログレ要素を伴って広がりのある展開をしていくドラマティックなゴシックメタルになっています。歌詞は基本的にドイツ語ですが、この作品から英詞の曲もちょいちょい混ざるようになってきました。

<収録曲>
1. Intro
2. Kabinett Der Sinne
3. Versiegelt Glanzumströmt
4. No Blind Eyes Can See
5. Schakal
6. Vermächtnis Der Sonne
7. Copycat Lacrimosa
8. Der Kelch Des Lebens


<オススメの曲>
2. Kabinett Der Sinne
3. Versiegelt Glanzumströmt
5. Schakal
8. Der Kelch Des Lebens

イントロ#1に続く#2からいきなり9分の大曲。まぁこのバンドは基本的に大曲ばっかなんだけどさ。乾いたドラムと共に緊迫感漂う荘厳なサウンドがゆっくりと開始し、非常に美しく近寄りがたい空気を出しながら展開していく曲です。音数の少ない淡々としたサウンドが独特の崇高さを醸し出していて不思議な魅力を持っています。
♯3はアコースティックなサウンドをバックにティロの囁き系ヴォイスが妖しく響く曲。中盤から一気に壮大になり、ドラマティックに盛り上がっていく構成が素晴らしい。
#5はダークなリフがゆったりと響き渡る曲。全体的に陰鬱ですが、後半に向けてちょっとずつ明るくなっていく展開が、なんだか一筋の希望を見つけたような印象でとても好き。
ラストを飾る#8は14分の大作。中盤の盛り上がりと、後半の幻想的なオルガンサウンドが良い。

オススメ度…79点

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陰陽座 「鬼子母神」
陰陽座 「鬼子母神」

陰陽座 鬼子母神

和の雰囲気を大切にしたヘヴィメタルバンド、陰陽座の10作目。2011年発表。10作目にしてついに陰陽座初のコンセプトアルバムとなっており、アルバム一枚を通して丸々一つの組曲となっています。まぁコンセプト自体にそれほど興味を示すタイプではないので特に改まった思いで聴いたりはせず、むしろ変に懲りすぎたプログレ的な作品になってたらどうしようとかいうしょーもない心配もあったりしたのですが、聴いてみるといつも通りの陰陽座で一安心。それどころかキラーチューンだらけで、近年稀にみる快作でした。組曲として一つの纏まった方向性はあるものの、曲自体はかなりバリエーションに富んでおり、最初っから最後まで存分に楽しめる作品。

<収録曲>
1. 組曲「鬼子母神」~啾啾
2. 組曲「鬼子母神」~徨
3. 組曲「鬼子母神」~産衣
4. 組曲「鬼子母神」~膾
5. 組曲「鬼子母神」~鬼拵ノ唄
6. 組曲「鬼子母神」~月光
7. 組曲「鬼子母神」~柘榴と呪縛
8. 組曲「鬼子母神」~鬼子母人
9. 組曲「鬼子母神」~怨讐の果て
10. 組曲「鬼子母神」~径
11. 組曲「鬼子母神」~紅涙
12. 組曲「鬼子母神」~鬼哭


<オススメの曲>
2. 組曲「鬼子母神」~徨
4. 組曲「鬼子母神」~膾
5. 組曲「鬼子母神」~鬼拵ノ唄
8. 組曲「鬼子母神」~鬼子母人

とりあえず#2が個人的には超キラーチューン。ちょっぴりダークな歌いだしから、サビで一気に明るく広がっていく感じが好き過ぎてたまりません。サビメロがとにかくヒロイックで爽やか。そのくせ陰陽座のイメージとかけ離れることのないあたりにセンスを感じます。
#4はヘヴィでアグレッシヴなリフが牙を向くデスラッシュ的な曲。ザックザクなリフと、和メロとの融合が素敵。
#5は他のアルバムで言うところのお祭りチューンに相当しそうな曲。民謡チックなメロディとメタルの重さや荒々しさが絶妙に絡み合う陰陽座らしい曲になっています。黒猫の和のテイスト全開な歌い回しと、民謡っぽさ全開のコーラスが素晴らしい。独特のグルーヴ感も最高。
#8はシンフォブラックばりの荘厳な装飾とゴリゴリのリフで始まる曲。不穏に弾きまくるギターソロが個人的にかなり好みだったり。

オススメ度…89点

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陰陽座 「金剛九尾」
陰陽座「金剛九尾」

陰陽座 金剛九尾

日本の妖怪ヘヴィメタルバンド、陰陽座の9作目。2009年発表。>斗羅<Ds>がバンドを脱退してサポートメンバーとして関わっていくというバンド体制の変化はあったものの、サウンドの方はいつもの安定した陰陽座クオリティで、瞬火<B,Vo>黒猫<Vo>のツインヴォーカルをのせたメロディックで和要素を含んだメタルをやっております。作を重ねるにつれ初期のおどろおどろしい妖怪サウンドはすっかり鳴りを潜め、妖怪要素をコンセプトに残しつつもキャッチーで親しみやすい作風になってきていますが、今回はさらに歌謡曲テイストが強くなったという印象。メタルメタルした攻撃性は減退しましたが、歌メロを大事にした親しみやすく聴きやすい作品です。変に凝ったりした曲が無い分さらっと聴けるのが強みですが、逆に聴き込み要素が少ないのが弱みかな。良くも悪くもコンパクトで小奇麗にまとまっています。

<収録曲>
1. 貘
2. 蒼き独眼
3. 十六夜の雨
4. 小袖の手
5. 孔雀忍法帖
6. 挽歌
7. 相剋
8. 慟哭
9. 組曲「九尾」~玉藻前
10. 組曲「九尾」~照魔鏡
11. 組曲「九尾」~殺生石
12. 喰らいあう


<オススメの曲>
2. 蒼き独眼
5. 孔雀忍法帖
7. 相剋

#2とか#5#7みたいにちゃんとメタルしてる曲がやっぱ好きだな。どの曲も歌メロのしっかりした聴きやすいメタルチューンです。瞬火のVoも魅力的だし、黒猫のVoはパワフルかつ美麗でホント素晴らしい。

オススメ度…86点

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LACRIMOSA 「LICHTGESTALT」
LACRIMOSA「LICHTGESTALT」

LACRIMOSA LIGHTGESTALT

ティロ・ヴォルフ<Vo,Piano>アンヌ・ヌルミ<Vo/♀>によるスイス出身のシンフォニック系ゴシックメタルデュオ、ラクリモーサの9作目。2005年発表。荘厳なオーケストラサウンドを取り入れたクラシカルなサウンドと、耽美で暗く鬱々としたゴシカルなサウンドとの融合が絶妙なバランスで成し遂げられているというのがこのユニットの特徴です。作を重ねるごとに「シンフォニック成分>メタル成分」になってきていた彼らですが、この作品ではメタル成分が随分と復活。もちろんやり過ぎなくらいのオーケストレーションは健在なのですが、上手いことメタルサウンドも絡められています。ティロのねっとりとしたVoとアンヌの透き通る歌声との絡みもいつも通り。妖しい怪しい世界へようこそ。

<収録曲>
1. Saphire
2. Kelch Der Liebe
3. Lichtgestalt
4. Nachtschatten
5. My Last Goodbye
6. The Party Is Over
7. Letzte Ausfahrt: Leben
8. Hohelied Der Liebe
9. Bonus
10. The Party Is Over (Piano Ver)


<オススメの曲>
2. Kelch Der Liebe
3. Lichtgestalt
8. Hohelied Der Liebe

メタル色が比較的強めな#2とか#3みたいな曲がめっちゃ好き。シンフォニックな要素との絡め方がホント上手いんだこれが。ドラマティックかつノリが良いってのが素晴らしい。
クラシックのように壮大で美麗な#8も凄まじいクオリティ。教会にいるかのような分厚いクワイアが素敵です。15分にも渡る大曲なので聴きごたえも充分。

オススメ度…87点

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陰陽座 「鬼哭転生」
陰陽座「鬼哭転生」

陰陽座 鬼哭転生

妖怪ヘヴィメタルバンド、陰陽座の記念すべき1作目。1999年発表。この頃は和のイメージや、おどろおどろしい雰囲気、ドロドロしたサウンドなどが前面に押し出されていて、「妖怪ヘヴィメタルバンド」というコンセプトにとても忠実な音作りになっています。Voは瞬火<B/Vo>黒猫<Vo>のツインボーカルですが、この頃に比べると今の瞬火は歌上手くなったんだなーという感じ。まぁすっごく下手というわけではなく、あくまで比較的な話。黒猫は優雅な感じで、この頃から歌のお姉さん的な素晴らしい歌声を響かせています。曲によっては語りがやたら多かったりするので、人によってはそこがダメかも。

<収録曲>
1. 降臨
2. 眩暈坂
3. 鬼
4. 逢魔刻
5. 文車に燃ゆ恋文
6. 氷の楔
7. 鬼斬忍法帖
8. 百の鬼が夜を行く
9. 陰陽師
10. 亥の子唄


<オススメの曲>
2. 眩暈坂
5. 文車に燃ゆ恋文
8. 百の鬼が夜を行く
9. 陰陽師

とりあえず最強メロスピチューン#9が素晴らしい。「だっせぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」「くっせぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」となること間違いなしです。最初の語りからもうダサさMAX!
#8はめっちゃ和風なリフが素敵過ぎる一曲。黒猫の独特な歌い回しも最高です。
「この世に 不思議なことなど 何も無い」で始まる#2は京極夏彦の「姑獲鳥の夏」をモチーフにした曲。おどろおどろしい雰囲気がとても良いです。
#5は黒猫の歌唱が冴える一曲。サビのキャッチーな感じも好きです。
他にもリフがザクザクの#3、切ないバラード#6、お祭りソング#10あたりもなかなか。

オススメ度…86点

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DARK THE SUNS 「SLEEPWALKING IN A NIGHTMARE」
DARK THE SUNS
「SLEEPWALKING IN A NIGHTMARE」


Dark the Suns Sleepwalking In A Nightmare

慟哭のメロディックデスメタルバンド、ダーク・ザ・サンズの3作目。2010年。悲哀のメロディがひたすら涙腺を刺激しまくる、暗く哀しいゴシック風味のメロデスをやっています。Voは男女ツインVoで、男性の方は深みのあるグロウル、女性の方は儚げで美しい歌声。その二つがダークでヘヴィなサウンドの中でとても良い具合の対比を見せてくれています。前作よりもストリングスが多用されており、悲哀度を際立たせることに貢献。美しく陰鬱なサウンドがとにかくたまりません。

<収録曲>
1. Insomnia
2. Devoid of the Sun
3. Wounded by Broken Dreams
4. World Stood Still
5. Don't Fear the Sleep
6. Last Farewell
7. Walking with an Angel
8. Into the Blind World
9. Lake of a Thousand Tears
10. Requiem for a Dream


<オススメの曲>
9. Lake of a Thousand Tears

他の曲も全体的に良いんだけど、まずは圧倒的にこれ。イントロからして悲哀度が半端ない。反則。

オススメ度…87点

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[陰陽座]
陰陽座「魑魅魍魎」

陰陽座 魑魅魍魎

もはやベテランの域に達してきた日本の妖怪ヘヴィメタルバンド、陰陽座の8作目。2008年発表。和の雰囲気を大切にした音作りはそのままに、ちょっと洋楽っぽい香りも漂う作風になっています。今作ではタイトルの通りドロドロとした妖怪っぽさが押し出されており、初期から掲げてきた「妖怪ヘヴィメタル」というコンセプトの集大成といった感じ。彼らの持つ適度なポップさも絶妙なバランスで保たれているので、最近のファンでも安心して聴いていることができます。前作で飛躍的に向上した音質が今作でも維持されているのも嬉しいところ。黒猫<Vo/♀>は相変わらず上手いし、演奏陣の技術も比較的向上しています。

冒頭の1.「酒呑童子」はずっしりとしたへヴィな曲。適度なドロドロ感が瞬火<B,Vo>の渋い歌声と良く合っています。途中で転調して雰囲気が変わる部分がカッコ良く、ギターソロ→終了の流れも面白い。
2.「蘭」は爽やかで軽快な曲。シンプルなカッコ良さがストレートに伝わって来ます。なんか「臥龍點睛」あたりに収録されてそうな雰囲気。
3.「がしゃ髑髏」はイントロのベースがクールな曲。リフも勢いがあって良いね。全体的にエネルギッシュな感じです。
4.「野衾忍法帖」はキャッチーでちょっぴり和風なリフが個人的にかなりツボ。3分以内というコンパクトさで、何度も何度も聴きたくなるような曲です。ちなみに「野衾」は「ムササビ」と読むのだとか。
5.「紅葉」は先行シングルになっていた曲。「妖花忍法帖」タイプの可憐で儚く美しい曲です。黒猫の歌声が映えるね。
7.「魃」は適度にアグレッシヴな曲。サビメロもやたら頭に残るし、リフの刻みもクールだしと、文句のつけようがない一曲です。
8.「しょうけら」は毎度おなじみのお祭りソング。相変わらず楽しい曲調です。サビは口ずさみやすい感じで一緒に歌いたくなるかも。途中のベースソロ→ギターソロの流れが個人的にかなり好きです。
10.「道成寺蛇ノ獄」は陰陽座の魅力が全て詰め込まれた11分超えの大曲。儚さ、力強さ、妖怪のおどろおどろしさ、ドラマティックさなど全ての要素が一曲の中で表現されています。
11.「鎮魂の歌」は黒猫がしっとりと歌い上げるバラード。切なさが半端なくて、思わず涙腺が緩んでしまうような曲です。
12.「にょろにょろ」はやたら明るく爽やか。個人的には少し蛇足。

8作目ともなると色々と路線変更があったりネタ切れがあったりするんじゃないかと心配してしまいましたが、そんな心配は全て杞憂だったと思えるような素晴らしい作品でした。さすが陰陽座!!

オススメ度…88点

PV
紅葉

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[VON BRANDEN]
VON BRANDEN「SCHERBEN」

VON BRANDEN SCHERBEN

ドイツ出身のブラック/ゴシックメタルバンドの1作目。2007年発表。ノイジーなギターが軽く欝なローテンションで響き渡る、ゆったり&ダークな気分になれるサウンドです。シューゲイザーっぽい要素もあり、儚く切なく耽美的。Voは囁き系男性クリーンヴォイスとデスヴォイス、そして女性Voを上手いタイミングで入れて来ます。ALCESTあたりにちょっとゴシック&ブラック的要素を付加したらこんな感じになりそうかも。

1.Behind The Rainは弦楽器の使い方がうまい曲。所々でほんの少し使われているだけなのですが、荘厳さと何とも言えない切なさを加味してくれます。Voはデスヴォイス中心なので全体的に邪悪ですが、何故か同時に不思議な暖かみも伝わってきます。
7.Vergessenはピアノと弦楽器が中心の幻想的な曲。男性Voのクリーンヴォイスも楽曲と絶妙にマッチしており、かなり物悲しい雰囲気になっています。ギターが全く登場しないのでメタル要素は微塵も感じられませんが、圧倒的な儚さで個人的にはこの作品で一番好き。
6.Zwischen Weltenはシューゲイザー的なサウンドで、鬱々としたローテンションがたまらん。独特の悲しさ全体を覆ってるのも良いね。
他には3.Ignoranzkultとか7.Consuming Lifeとかも好きかなぁ。

全体的に抑揚にかけるので、じっくり聞くというよりはバックミュージック的な感じでかけるのが良いかもしれません。儚い世界観に身を委ねたい人は是非どうぞ。

オススメ度…79点

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