EAGLE FLY FREE
ヘヴィメタル・ハードロック系を中心に、CDのレビューというか紹介をやっています。ただの自己満足の感想文。軽い日記的な事も。
 【本の感想一覧】 【Twitter】   
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
SLAYER 「HELL AWAITS」
SLAYER 「HELL AWAITS」

Slayer Hell Awaits

<収録曲>
1. Hell Awaits
2. Kill Again
3. At Dawn They Sleep
4. Haunting The Chapel
5. Praise Of Death
6. Necrophiliac
7. Captor Of Sin
8. Crypts Of Eternity
9. Hardening Of The Arteries


スラッシュメタル四天王の一角を担うスラッシュメタル界の帝王、スレイヤーの2作目。1985年発表。

スレイヤーといえば3作目が最高傑作として名高く、もはや伝説の一枚として扱われていますが、そのひとつ前のこの作品もかなりの傑作となっております。荒削りだし、サウンドプロダクションも劣悪だし、1曲ずつが微妙に長めでまだまだ洗練されきってはいない感はありますが、それを補って余りある圧倒的なアグレッションが詰まっており、当時のエクストリームメタルの限界点を軽くぶち破るような凶暴性がとても素敵。

冒頭の#1なんかはその最たるもので、2分弱の儀式めいたSEと、ジワジワと盛り上がってくるリフにやきもきさせられますが、そっから一気に加速しまくる様子は本当に圧巻。細かく荒々しく刻まれまくるリフがめちゃくちゃクールです。
#2も不穏な空気をまといながら疾走しまくる曲で、スレイヤーの速い曲は本当にカッコいいなと感じさせられるような曲。ただやみくもにリフを刻むだけではなく、メロディアスさも感じさせるところが凄い。
#5も同じくリフがめちゃくちゃカッコよく、最初っから最後まで突っ走り続ける曲。5分強の曲ですが、最初っから最後まで一切気を緩めずに突き進むアグレッシヴな曲です。
#6もやはり凶暴なリフがとても魅力的で、邪悪さが前面に押しだされていてとても好きです。次作に繋がるようなリフノ醸し出す不穏なメロディもめっちゃ良い。

ってなわけで、究極の名盤の1枚である3作目はもちろんなのですが、スラッシュメタルを語る上ではこのアルバムも欠かせない一枚だと思います。とにかく速くて凶暴なスラッシュメタルを聴きたい方はぜひ。

<オススメの曲>
1. Hell Awaits
6. Necrophiliac

オススメ度…88点

FACEBOOK(→クリック)   OFFICIAL(→クリック)

amazon_20121002221319_20150616172427091.gif このCDをAmazonで購入
スポンサーサイト

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

SLAYER 「REPENTLESS」
SLAYER 「REPENTLESS」

Slayer Repentless

<収録曲>
1. Delusions Of Saviour
2. Repentless
3. Take Control
4. Vices
5. Cast The First Stone
6. When The Stillness Comes
7. Chasing Death
8. Implode
9. Piano Wire
10. Atrocity Vendor
11. You Against You
12. Pride In Prejudice


スラッシュメタル界の帝王、スレイヤーの11作目。2015年発表。
前作から6年ぶり、ジェフ・ハンネマン<G>の死去という大事件を経てからは初となる作品です。

ジェフの代役としてエクソダスゲイリー・ホルトが参加しており、ドラマーもデイヴ・ロンバートからポール・ボスタフにチェンジ。作曲面ではケリー・キング<G>が孤軍奮闘しているようで、ジェフが生前に残した#9以外は全てケリーの作曲となっております。

サウンドとしては良くも悪くも"安定のスレイヤー印"といった感じで、勢いのあるリフでゴリゴリと過激に押していくスタイルは完全にいつも通りのスレイヤー。
個人的にはスレイヤーは勢いだけで押し切るような速い曲が大好きなので、#2#3のような何も考えずに頭を振れるようなスラッシュチューンはやはりとても良いなと思いました。
速さよりもヘヴィさを押しだしたような曲も、スレイヤーらしい不穏な空気が良い具合に醸し出されていてなかなかの出来ですが、イマイチ頭に残らないというのが少し残念なところ。ただ、過激さの中にオーソドックスなへヴィメタルサウンドをしっかりと残していると感じられるところは、いかにもベテランらしい貫録でさすがだなと感じさせられます。

ってなわけで、「スレイヤーの復活だ!!」と大絶賛するほどでもなく、かといって決して満足しないわけでもないという作品でした。良く言えば安定した作品、悪く言うと無難な作品といった感じでしょうか。ここまでのベテランになると、もはやアルバムを出すという行動自体に価値があるという部分もあるので、そういった中でこれだけの安定性を出せるというのは個人的にはとても凄いと思います。

<オススメの曲>
2. Repentless
3. Take Control
10. Atrocity Vendor

オススメ度…82点

FACEBOOK(→クリック)   OFFICIAL(→クリック)

amazon_20121002221319_20150616172427091.gif このCDをAmazonで購入

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

STRATOVARIUS 「ETERNAL」
STRATOVARIUS 「ETERNAL」

Stratovarius Eternal

<収録曲>
1. The Eternal Dream
2. Shine In The Dark
3. Rise Above
4. Lost Without A Trace
5. Feeding The Fire
6. In My Line Of Work
7. Man In The Mirror
8. Few Are Those
9. Fire In Your Eyes
10. The Lost Saga


フィンランド出身のメロディックパワーメタルバンド、ストラトヴァリウスの15作目。2015年発表。

とりあえず15作目という事実にビビります。めっちゃ大ベテランやん。

初期からずっとバンドの主導権を握っていたティモ・トルキがバンドを抜けた時には「正直このバンドも終わったな」と思っていましたが、上手いことゴタゴタを再びまとめ上げて今の地位へと返り咲き、いつの間にか現在の編成に落ち着いてからも6年が経っているという事実に時の早さを感じさせられます。

ティモ・トル期の終盤は何とも言えない微妙な感じの作品が多かったのに対し、ティモ・トルキの脱退後あたりから気分を一新したのかわりと良い感じの作品を出し続けていた彼らですが、今作もその流れに乗ってなかなかの良作という印象。

しかも最近の作品に比べるとキラキラ度が格段に増しており、昔のネオクラ風味な音が戻ってきたのも喜ばしい点の1つです。
冒頭の#1なんかはそのキラキラな感じが顕著に表れており、「なんか久々にこういう曲を聞かせてもらえると嬉しくなっちゃうな」なんて思わせてくれるような曲になっています。
#2ティモ・コティペルトのちょっぴり哀愁漂う細いハイトーンをたっぷり楽しめるような曲で、こちらも個人的にはわりと好きだったり。
#3は冒頭から思いっきりネオクラシカルなフレーズが飛び出す曲で、これまたここまでの2曲に引けを取らない曲となっております。

残りの曲も疾走感のある曲が多くてとても嬉しいですし、最後には11分超の久々の大曲も控えており、とても聴きごたえのある作品。ベテランがこうやって頑張ってるのを聞くと、やっぱり応援したくなっちゃうな。

<オススメの曲>
1. The Eternal Dream

オススメ度…82点

FACEBOOK(→クリック)   OFFICIAL(→クリック)

amazon_20121002221319_20150616172427091.gif このCDをAmazonで購入

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

SIGH 「GALLOWS GALLERY」
SIGH 「GALLOWS GALLERY」

Sigh Gallows Gallery

<収録曲>
1. Pale Monument
2. In A Drowse
3. The Enlightenment Day
4. Confession To Be Buried
5. The Tranquilizer Song 03:18
6. Midnight Sun 03:42
7. Silver Universe
8. Gavotte Grim
9. Messiahplan
10. In A Drowse (Demo)
11. Silver Universe (Demo)
12. Confession To Be Buried (Demo)
13. The Tranquilizer Song (Demo)
14. The Enlightenment Day (Demo)
15. Pale Monument (Demo)
16. Gavotte Grim (Demo)
17. Messiahplan (Demo)


国産ブラックメタルの先駆者的存在、サイの6作目。2005年発表。

僕が効いたのはリマスターされてボーナストラック等を加えたスペシャルエディションで、BandcampからNYPでDLさせて貰ったものです。該当のBandcampはこちら(→クリック)。

アルバムごとに特色がある彼らですが、この作品はその中でもかなり個性的に感じました。
ジャジーでお洒落な雰囲気とメロパワのようなヒロイックでクサいメロディを混ぜ合わせ、そこに胡散臭いクリーンヴォーカルをのっけたという印象。ブラックメタルらしさは希薄で、むしろオカルトメタルといった趣き。でもジリジリとした音作りとかはやっぱりブラックメタルかな。
全体的にメロディがかなり印象的で、ヒロイックながらもどこかノスタルジックで、音作り的にはチープながらも頭にこびりついて離れません。

まずは冒頭の#1の時点でかなり強力。ヒロイックなメロディで華麗に駆け抜けていきますが、怪しいクリーンヴォイスのせいで胡散臭さも半端無いです。ピロピロとしたギターソロなどはまさにメロパワ。
#2はシャレオツなサックスの音色で幕を開ける曲。歌メロもギターの紡ぎだすメロディも非常にクサくて良いです。コーラスも怪しさMAXでたまらない。
#3は個人的に一番お気に入りの曲。これまたヒロイックなメロディが前面に押し出されており、そこにのっかるコーラスも相変わらず最高です。間奏の異国情緒あふれる雰囲気も非常に良い。
とりあえず冒頭の3曲がとても強力で素晴らしいのですが、それ以外にも#7とか#9あたりもメロパワ的なクサさがやはり素敵です。

最近のシンフォニックになったサイを最初に聴いたので、この作品を初めて聴いたときは随分と違う印象にびっくりしたものですが、クオリティはやはり抜群に高く、聴きこむうちにどんどん好きになっていきました。ぜひぜひ皆さんもどうぞ。

<オススメの曲>
1. Pale Monument
2. In A Drowse
3. The Enlightenment Day

オススメ度…91点

FACEBOOK(→クリック)

amazon_20121002221319_20150616172427091.gif このCDをAmazonで購入

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

SIGH 「GRAVEWARD」
SIGH 「GRAVEWARD」

SIGH Graveward

<収録曲>
1. Kaedit Nos Pestis
2. Graveward
3. The Tombfiller
4. The Forlorn
5. The Molesters of My Soul
6. Out of the Grave
7. The Trial by the Dead
8. The Casketburner
9. A Messenger from Tomorrow
10. Dwellers in a Dream


日本が誇るブラックメタルバンド、サイの10作目。2015年発表。
国産バンドの中でもいち早く世界に雄飛し、活動を広げていった超ベテランのブラックメタルバンドです。

前作発表後にギタリストの石川慎一が脱退し、代わりに大島雄一が加入。大島雄一KADENZZAという一人ブラックメタルプロジェクトでも活躍しており、そのKADENZZAも壮大でかなり良いブラックメタルをやっていてとても好きなプロジェクトなので、個人的にこの起用にはかなり期待感が高まりました。

アルバムごとにかなり雰囲気をがらっと変えてくるバンドで、ジャジーな雰囲気を醸し出していた6作目、やたらシンフォニックで交響曲的だった7作目、金管楽器の大胆導入で軍歌的な激しさのあった8作目、世界中のありとあらゆる音楽を詰め込んでアヴァンギャルドに展開した9作目など、ここ最近は毎回違う雰囲気ながらもかなりの快作を世に送り出し続けてきました。

さて、そんな彼らの10作目なのですが、個人的には「ここ最近の作風をさらにごちゃまぜにしながら、オカルティックに纏め上げてきた」という印象。Dr. Mikannibalのクリーンヴォイスが積極的に導入されているのですが、それがなかなか特徴的な感じでオカルティックな雰囲気を増幅させてくれているのでそう感じるのかもしれません。
全体的にミドルテンポな曲が多いので、ここ最近の作品に比べると地味な感は無きにしも非ずですが、じっくり聞くとなかなか魅力的な曲も多いです。

冒頭の#1はクールなリフとそれに絡むシンフォニックな装飾、そして要所要所で鳴らされる金管楽器がなんとも怪しげな雰囲気を醸し出す曲。サビのクリーンヴォーカルが胡散臭くて、そのくせとてもキャッチーな感じでめっちゃ好きです。
#3は7作目を彷彿と焦るような交響曲的なシンフォアレンジと、それに絡むピロピロ系ギターが良い感じの曲。ヒロイックなクサいメロディもたまらんし、そこにのっかるオカルティックなクリーンヴォイスも最高です。
#6はスッタンスッタンというドラムをバックに、アグレッシヴに突撃していく感じの疾走曲。荒々しい雰囲気と、シンフォニックな装飾との掛け合いがとても良い。民族楽器みたいな音色が絡んでくるのも良い。
#9はめっちゃスローテンポで聴かせていく曲。B級のホラー映画を見ているかのような印象化と思いきや、終盤に向かうにつれてどんどん崇高な感じになっていって、だんだんと映画の格が上がっていくかのような変化を伴ってドラマティックに展開していきます。
最後を締める#10はいかにもメタルな感じの曲で、Vo以外はパワーメタルっぽさすら漂う曲。薄いソプラノコーラスの絡み方も良い。

ってなわけで、相変わらずの高品質で安心するような作品でした。インパクトの面では過去作に劣る部分はありますし、初聴では「あれ、微妙かも」なんて思っちゃった部分もあるのですが、よく聴いたら普通に良かったです。

<オススメの曲>
1. Kaedit Nos Pestis
3. The Tombfiller

オススメ度…85点

FACEBOOK(→クリック)

amazon_20121002221319_20150616172427091.gif このCDをAmazonで購入

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

SCHWARZER ENGEL 「Träume Einer Nacht」
SCHWARZER ENGEL 「Träume Einer Nacht」

Schwarzer Engel Träume Einer Nacht

<収録曲>
1. In tiefster Nacht
2. Geister und Dämonen
3. Fieber im Blut (feat. Samsas Traum)
4. Halb-Gott
5. In Zwei Geteilt
6. Sonnenanbeterin
7. Lebendig Begraben
8. Königin der Nacht
9. Tanzende Schatten
10. Finsternis über dem Land
11. Traum einer Nacht
12. Vom Galgen tönt die Krähe
13. Wiegenlied (Totgeboren)


ドイツ出身のダーク系ゴシックメタルバンド、シュヴァイツァー・エンゲルの2作目。2011年発表。

直訳すると「黒い天使」というバンド名を冠し、更にはVoは黒い甲冑を装備しているという中二病全開な感じがとてもメタラーのツボに入るんじゃないかと。

ラムシュタインから影響を受けていると公言している通り、思いっきりラムシュタインな部分があちこちに見受けられ、特にVoの声がめっちゃラムシュタインです。本家よりは更にゴシカルでシンフォニックな音作りで、インダストリアル色も無いですが、声を中心として雰囲気がかなり似ているため、前情報なしで聴いたら「あれ、ラムシュタインの新作か?随分とゴシカルになったなぁ」なんて思ってしまいそう。あ、もちろん歌詞は全てドイツ語です。

全体的に「まぁまぁ良いな。ってかやっぱ声が良いな」という感想の曲が並んでいるのですが、その中でもPVにもなっている#8だけは頭一つ抜きんでているという印象で、聴けば聴くほど不思議とハマっていってしまいます。シンフォニックな装飾が思いっきり施されている中に、Voのナルナルしくてエロい声がのっかっていてとても素敵。特にサビの荘厳な雰囲気がめっちゃ好きです。

他の曲も悪くないし、シンフォニックメタル好きでラムシュタインとかデススターズあたりが好きな人は試してみても良いのでは。

<オススメの曲>
4. Halb-Gott
6. Sonnenanbeterin
8. Königin der Nacht (→PV)

オススメ度…81点

FACEBOOK(→クリック)   OFFICIAL(→クリック)

amazon_20121002221319_20131220095311c9b.gif このCDをAmazonで購入

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

SKYWINGS 「VICE VERSA」
SKYWINGS 「VICE VERSA」

Skywings Vice Versa

<収録曲>
1. Vice Versa~光纏いし者達~
2. Unite Forever~Sky Anthem Pt.4~
3. I Fascinate
4. Sight Of Ruby
5. Glass In The Ice
6. DDDDDDDDDDDDD
7. Lust Fang
8. Night When Meteor Rain Fell
9. [NEVER]land⇔[EVER]land
10. 銀~Argyros~


日本産メロディックスピードメタルバンド、スカイウィングスの3作目。2014年発表。

シンフォニックで、キラキラで、そして何よりもメロディがクサいです。

前作まで歌っていたVoのTAKUYAが脱退してしまい、どうなることかと見守っていたのですが、後任としてギタリストのI-LAがVoも兼任することになった模様。さすがにTAKUYAと比較すると多少聴き劣りはするのかもしれませんが、細くて伸びるハイトーンということで、個人的にはそれほど違和感は感じませんでした。

とりあえず冒頭の#1から#2#3へと煌びやかに駆け抜ける疾走クサメロチューン3連発がかなり秀逸。しっとりとしたバラードっぽいイントロから華麗にキラキラ疾走へと転身する#1、いかにもメロスピといった感じの爽やかなメロディが響き渡る#2、ヒロイックなメロディと派手なコーラスが素敵な#3と、それぞれタイプの違った疾走クサメロチューンが次々と繰り出されます。
あとは#5とか#7あたりも好きかな。

とりあえず基本的にクサくて、基本的に疾走しています。メタルにしては音がちょっと柔らかいというか、ナヨナヨしている感じなので、それがちょっと気になる人はいるかも。

<オススメの曲>
1. Vice Versa~光纏いし者達~
2. Unite Forever~Sky Anthem Pt.4~
3. I Fascinate (→PV)

オススメ度…82点

FACEBOOK(→クリック)   OFFICIAL(→クリック)

amazon_20121002221319_20131220095311c9b.gif このCDをAmazonで購入

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

SOLEFALD 「WORLD METAL. KOSMOPOLIS SUD」
SOLEFALD 「WORLD METAL. KOSMOPOLIS SUD」

Solefald World Metal Kosmopolis Sud

<収録曲>
1. World Music With Black Edges
2. The Germanic Entity
3. Bububu Bad Beuys
4. Future Universal Histories
5. Le Soleil
6. 2011, Or A Knight Of The Fail
7. String The Bow Of Sorrow
8. Oslo Melancholy


ノルウェー出身のアヴァンギャルドブラックメタルバンド、ソレファルドの8作目。2015年発表。

ブラックメタル的な禍々しさや凶暴性は無いのですが、儀式や呪術のような妖しげな雰囲気が全体から発せられており、芸術的な美しさと狂気的な神秘性を併せ持った独特の世界観が非常に魅力的です。

ヘヴィなリフをバックにがなり声系のデスヴォイスで歌っている時にはブラックメタルっぽさを感じますが、ピアノやパーカッションをバックにクリーンヴォイスで歌っている時なんかはとてもプログレチックで、それぞれの要素が絶妙なバランスと緩急の付け方で入り乱れてくるところがとても面白い。一筋縄ではいかない不思議な空間が心地よく広がっていきます。

とりあえず冒頭の#1がいきなり妖しさ全開の超キラーチューン。淡々としたピアノの音色と、ギターの弦の端っこをピンピンとはじいたような音をバックに「イェイ、イェイェイ♪」みたいな呪文的フレーズが繰り広げられ、そっからブラックメタル的な要素と複雑に絡み合いつつ展開していくのが何故かクセになります。メロディ自体がとっても摩訶不思議な感じで、カッコいいのに面白いという、相容れない要素が共存してるところが最高。
#2はヘヴィなリフをバックに呪文的なVoが妖しく響き渡る曲。木琴のような音が随所で響くのも印象的。
#3は謎の儀式を収録しましたという感じの曲。焚火の周りで原住民が踊り狂ってそう。
#4は「あーめーりかっ!」がやたら頭に残る、これまた呪術的なメロディの曲。
#5はうって変わって妖精の出てきそうな幻想的なイントロで幕を開ける曲。と思ったら、ヘヴィなリフがザックリ刻まれ、これまた不思議な要素が絡み合って意味不明な世界観を構築してくれます。
#6は宇宙に広がっていきそうな空間的な音使いが印象的なプログレチューン。
#7はこれまた空間的な感じは受けますが、今度は逆にブラックメタル的な要素が比較的強めになっており、同じ空間的でもこちらは暗黒空間といった趣です。
最後の#8はアンビエント的な曲で、幻想的でぼんやりとした雰囲気のまま静かに幕を閉じていきます。

前作がめっちゃカッコ良かったのでかなり期待していたのですが、正直言ってしまうと、さすがに前作ほどの衝撃は受けませんでした。ただ、クオリティ的には決して悪くは無いですし、#1のカッコよさは圧倒的に群を抜いており、その一曲だけでお腹にいっぱいになるくらい大好きです。まずは#1だけでもぜひ。

<オススメの曲>
1. World Music With Black Edges

オススメ度…84点

FACEBOOK(→クリック)

amazon_20121002221319_20131220095311c9b.gif このCDをAmazonで購入

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

SCAR SYMMETRY 「THE SINGULARITY (PHASE I - NEOHUMANITY)」
SCAR SYMMETRY 「THE SINGULARITY (PHASE I - NEOHUMANITY)」

Scar Symmetry The Singularity (Phase I - Neohumanity)

<収録曲>
1. The Shape Of Things To Come
2. Neohuman
3. Limits To Infinity
4. Cryonic Harvest
5. The Spiral Timeshift
6. Children Of The Integrated Circuit
7. Neuromancers
8. Technocalyptic Cybergeddon


スウェーデン出身のメロディックデスメタルバンド、スカー・シンメトリーの6作目。2014年発表。

バンド創設者かつメインソングライターのヨナス・キュルグレン<Gt>が脱退するなどの困難を乗り越えて発表された作品ですが、その心配もただの杞憂に終わり、それどころか今までクオリティをさらに上回るような快作に仕上がっておりました。
ちょっとずつサウンドがモダンになったり、プログレ寄りになってきたりという進化を見せていた彼らですが、今回もその方向性を更に推進。かといって決して難解になることはなく、適度な技巧とキャッチーさのバランスのとれた音楽性になっています。メロディアスにいかにもメタルなリフやフレーズを華麗に奏で、迫力あるデスヴォイスが吠えたかと思いきや、サビではキャッチーなメロでクリーンヴォイスが綺麗に響く…といったようないかにも昨今のメロデスバンドといった風情ではありますが、その融合を違和感なく成し遂げて聴かせてくるあたりが本当にさすが。ツインボーカルの良さを最大限に活かした楽曲群だと思います。

コンセプトアルバム3部作の1作目ということですが、いざ聞いてみるとそんな肩肘張ったものでもなく、気軽に楽しめるような作品。

イントロに続く#2ピコピコとしたSFチックな音を絡めたプログレ風デスメタル。展開も凝ってるし、プログレっぽい演奏が随所に散りばめられてるし、曲自体も9分弱と長尺なのですが、なぜかさらっと聴けるあたりがとても良い。
続く#3はクサメロと言っても差し支えないようなメロディをもったキラーチューン。クリーンヴォイスからの畳み掛けるようなデスヴォイスが良い。
#4は浮遊感のある出だしから、一気にモダンなリフとキャッチーなメロディの絡み合うメロデスチューンへ。
#8は最後を締めくくるにふさわしいドラマティックな曲で、10分強の大曲ですが、壮大なスケールで最後までしっかりと聴かせます。

1曲ずつは長い曲なんかもあって聴きごたえ十分ですが、アルバム全体で見ると8曲ということでコンパクトにまとまっていて聴きやすい作品だと思います。今までの流れを踏襲しつつもさらに進化した意欲作なので、このバンドのファンはもちろん、メロデス好きならぜひ。

<オススメの曲>
3. Limits To Infinity
4. Cryonic Harvest

オススメ度…88点

MYSPACE(→クリック)   FACEBOOK(→クリック)

amazon_20121002221319_20131220095311c9b.gif このCDをAmazonで購入

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

SCREAMING SAVIOR 「ECLIPSE OF THE DARK LUNAR」
SCREAMING SAVIOR
「ECLIPSE OF THE DARK LUNAR」


Screaming Savior Eclipse Of The Dark Lunar

<収録曲>
1. 折翼轮回 (Reversed Circle)
2. 天湖葬日 (Eclipsed Into Skylake)
3. 雪域 (Desire Of The Snow)
4. 异元祭 (Century Ceremony)
5. 心魔乱 (Lunatica)
6. 青春狂舞曲 (Rhapsodance: Ghost Exodus)
7. 小曲 (Ditty)
8. 暗月帝国 (Imperium Opacum Lunare)
9. 魂灭 (Requiem 0)


中国出身のシンフォニックブラックメタルバンド、スクリーミング・セイバーの1作目。2009年発表。

中国産のメタルにはあまり馴染みがなく、大した期待もせずに興味本位で手を出してみたのですが、びっくりするほど超本格的なシンフォニックブラックメタルをやっていました。仰々しいシンセと綺麗な旋律を奏でるピアノを絡めつつ、暴虐的に疾走しまくるというのが基本のスタンスです。メロディアスさも極上で、シンフォブラとメロブラの良いとこ取りのようなサウンド。Voもなかなかに凶暴で、体の奥底から発せられるような絶叫を堪能することが出来ます。

まず冒頭の#1のイントロの時点で「おっ、これは!」と思わずにいられない。煌びやかなピアノから、クサメロレベルのメロディアスなフレーズが激しく掻き鳴らされていく様はまさに圧巻。Voも迫力満点で、いきなりノックアウトされてしまいました。
続く#2は汚いリフでゴリゴリ突き進んでいく曲。ブラックメタルらしさが良く出ていてこれはこれで良い。
#3は優雅なKeyとシンセがゴシックメタルのような雰囲気を醸し出している曲。キラキラのKeyをまとった疾走パートはメロスピのような雰囲気すら漂います。
#4は複座アツなリズムを叩くドラムの音が印象的。殺伐とした雰囲気と、その中でメロディアスに響くKeyやギターの音色も素敵です。
#5はこれまたゴシカルな雰囲気のイントロで幕を開けますが、その後はどんどんドラマティックに盛り上がっていきます。
#6は東洋的な弦楽器の音色が印象的な曲。
#7は3分ほどのインストで、繋ぎ的な扱いの曲かな。
#8はシンセの音色がやたらけたたましく響く曲。
そして最後を締める#9はクラシックかよww ってくらい優雅なフレーズから、だんだんと凶悪になっていき、ふたたび優雅に絞めるアウトロ的なインスト。

ということで、そこらへんのシンフォニックブラックメタルバンドにも引けを取らないような非常にクオリティの高い作品でした。アジア圏のブラックメタルバンドとしてソニックあたりに通じるものもあるかも。

<オススメの曲>
1. 折翼轮回 (Reversed Circle)(→YOUTUBE)
2. 天湖葬日 (Eclipsed Into Skylake)
3. 雪域 (Desire Of The Snow)
4. 异元祭 (Century Ceremony)

オススメ度…83点

MYSPACE(→クリック)   FACEBOOK(→クリック)

テーマ:アルバムレヴュー - ジャンル:音楽

SHADE EMPIRE 「OMEGA ARCANE」
SHADE EMPIRE 「OMEGA ARCANE」

Shade Empire Omega Arcane

<収録曲>
1. Ruins
2. Dawnless Days
3. Until No Life Breeds
4. Ash Statues
5. Disembodiment
6. Malicious Winds
7. Traveler Of Unlight
8. Devolution
9. Slumbering Giant
10. Nomad
11. Omega Arcane


フィンランド出身のシンフォニックブラックメタルバンド、シェイド・エンパイアの4作目。2013年発表。

荘厳かつ重厚なオーケストレーションをバックに従えた、豪華絢爛なブラックメタルをやっています。スリリングで緊迫した雰囲気を保ちつつ、パワフルにグイグイと押してくる様はまさに圧巻。もはやブラックメタルなのかもわからなくなるほどのしんふぉサウンドがとにかく凄まじく、映画音楽のようなドラマティックな盛り上がりに心躍らずにはいられません。

まずは#1のイントロの時点で荘厳さが凄い。イントロだけ聞いたら映画の挿入歌なんじゃないかと思うような荘厳さです。そしてそこから一気に堰をきったように溢れ出す重厚なブラックメタルサウンドの洪水と、Voの喚き声が非常にカッコいい。トレモロリフがとてもメロディアスで、サビのコーラスなんかもブラックメタルにしてはキャッチーでとても聴きやすいです。
続く#2は最初っから攻撃性の高い曲。煌びやかなシンフォサウンドと上手く絡み合いながら禍々しく突撃していきます。途中の緩急の付け方と盛り上げ方も秀逸。
#3はリズミカルなリフとドラミングが印象的。妙なグルーヴ感を持ちながらノリ良く進んでいきます。
美しいイントロの#4は、その後も優雅なメロディをへヴィに掻き鳴らしていく曲。これまたシアトリカルでとても良い。
#6はスッタンスッタンというシンプルなドラミングが印象的。その他のサウンドは相変わらず豪華絢爛で迫力満点です。

アルバム全体を通すと70分以上あるので、少々聴き疲れを感じるところはあるのですが、非常に密度の濃い楽曲がたっぷりと詰まっているので聴きごたえは抜群の作品です。ディム・ボガーあたりのメジャーなシンフォブラが好きな人や、とにかく派手でシンフォニックなサウンドが好きな方は是非。

<オススメの曲>
1. Ruins(→PV)
2. Dawnless Days
3. Until No Life Breeds
4. Ash Statues
6. Malicious Winds

オススメ度…88点

MYSPACE(→クリック)   OFFICIAL(→クリック)

amazon_20121002221319_20130408170008.gif このCDをAmazonで購入

テーマ:アルバムレヴュー - ジャンル:音楽

SACRIFICIA MORTUORUM 「RAILLER l'HYMEN DES SIECLES」
SACRIFICIA MORTUORUM
「RAILLER l'HYMEN DES SIECLES」


Sacrificia Mortuorum Railler lHymen des Siecles

<収録曲>
Acte 1: L'allégorie Du Masque
 1. Mort Noire (Quadryatique Des Princes Mécènes)
 2. Vanitas Vanitatum, Et Omnia Vanitas
Acte 2: Éloge Du Deuil Et De La Déraison
 3. Lacrimae
 4. De Poussière
Acte 3: La Mort Et Ses Échansons
 5. Flammifera Nox
 6. Fragments Épars


フランス出身のブラックメタルバンド、SACRIFICIA MORTUORUMの4作目。2012年発表。

ペイガンブラックメタルという触れ込みだったので手に取ってみたのですが、ペイガンメタルの様な勇壮さやフォークっぽさはほんのわずかで、むしろSHININGあたりに通じるような鬱ブラック的なサウンドが中心でした。メロディというよりは、思想的な部分にペイガニズムが含まれているのかな。チリチリとした暗いトレモロや、アコースティックの不気味なパートなど、聴いていると気が滅入ってしまうような鬱っぷりの中に、ほんのわずかだけ美しさや哀愁を内包してる感じがちょっと良い感じです。
Voも悲壮感漂う苦しげな絶叫をしており、雰囲気としてはBURZUM系統の叫び。この鬱サウンドにはよく合っていると思います。

アルバム全体が3部にわかれているようで、各部が2曲の全6曲。どの曲も比較的長めで、淡々とした雰囲気が続きますが、個々のメロディや雰囲気はなかなか秀逸なのではないかと。

<オススメの曲>
1. Mort Noire (Quadryatique Des Princes Mécènes)

オススメ度…81点

amazon_20121002221319_20130408170008.gif このCDをAmazonでダウンロード

テーマ:アルバムレヴュー - ジャンル:音楽

SUMMONING 「OLD MORNINGS DAWN」
SUMMONING 「OLD MORNINGS DAWN」

Summoning Old Mornings Dawn

<収録曲>
1. Evernight
2. Flammifer
3. Old Mornings Dawn
4. The White Tower
5. Caradhras
6. Of Pale White Morns and Darkened Eves
7. The Wandering Fire
8. Earthshine


オーストラリア出身のSileniusProtectorによる二人組メロディックブラックメタルバンド、SUMMONINGの7作目。2013年発表。

ブラックメタルにしては珍しいくらいおとなしく、淡々とメロディを紡ぎ出していくというスタンスがとても印象的なバンドです。基本的には中世的なメロディをふんだんに使ったエピカルな雰囲気が全体を覆っており、ブラックメタル要素はシャリシャリとしたトレモロリフとかVoの歌い方にわずかに残っている程度。ただ、ポストブラックメタル勢のバンドが発するサウンドとはまた違っており、「ブラックメタルではあるんだけどなんだか違う解釈」という雰囲気なのが独特なとことなっています。
幻想的で神秘的なふわふわトレモロと、パパパーと奏でられる金管楽器の中世メロが絶妙に絡み合い、淡いメロディをゆったりと紡ぎだすという完全にいつものSUMMONINGスタイルなので、今までの作品が好きならば手を出して間違いはないはず。RPGのフィールド音楽のような世界観にどっぷりと浸かりたい人はぜひ試してみてください。マンネリといえばマンネリだけど、このバンドはこれで良いんじゃないなかなと思ってしまいます。

<オススメの曲>
3. Old Mornings Dawn

RPGで終盤に出てくるような地の果てにある忘れられた村のBGMはたぶんこんな感じ。

オススメ度…82点

MYSPACE(→クリック)   OFFICIAL(→クリック)

amazon_20121002221319_20130408170008.gif このCDをAmazonで購入

テーマ:アルバムレヴュー - ジャンル:音楽

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。